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第2話 幼なじみの美智也

 いよいよ入学式だ! やっぱり圧巻だった。全校生徒約五百名強。いや~一学年約百八十名だと。 うじゃうじゃいるよ~うじゃうじゃ。 鬱陶しいっの。ああ煩い。 これでも子どもの数は減っているんだからな。空き教室も一学年に二から三あるんだって。想像できないわ~。  僕はB組。  おっと自己紹介忘れてた。 笹山 幸 ささやま こう。 ゆき さち なんて呼ばれたら絶対に返事しない。勉強は……頭のできは普通。 普通が楽でいいだろう。 部活は陸上にしようかなと思っている。 身長 168㎝ 体重 50㎏ まあでかい方だよな。 担任加藤 現代国語 男  同小から来ている奴が数人いるな。 島 瞬也 しま しゅんや。 頭のできはいいんじゃねぇ? クラス違ったし良く判らん。 身長は低し、細身 顔普通。 後は女子が三人いた。 もう固まってチラチラ様子見してる 他校の奴らもそんな感じだ。  そして隣のC組に幼馴染みの田﨑美智也がいる。煩い奴だが親友なんだ。 身長170㎝体重55㎏ぐらい。 頭は余りだが、運動能力素晴らしい。 ほら美智が来た! 煩い! 「こう! こう! いる?」 入り口に立ち大声で呼んでいる。 他クラスには基本入ってはいけない ルールがあるので、大袈裟に手招きしている。 「なんだよ~うっせぇ」 傍に行くと美智也はにこりと微笑み 「帰り一緒に帰ろうねっ」 「はぁ~それだけの事?」 美智也はコクンと頷いてまた笑う。 でけぇのに可愛い顔して。 「了解! 美智迎えにこいよ」 美智也は又頷き、いそいそと自分のクラスに戻って行った。 周りの女子から今の子誰? と食いついてきたが……聞こえないふりをした。 面倒くせ……。

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