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「なに、してんだろ……」 次の日、保健室。 頭を抱えながら机に突っ伏す。 昨日の自分はおかしかった。 頭のネジが外れてた、何本も。 いくら運命の人の家だからって駄目だろ。仮にも教師だぞ? なにやってんだ本当に。 どうしよう。あの後掃除してすぐ帰ったけど、絶対今日のリハビリ気まずいと思う。 「はぁぁ…もう……」 (でも、しょうがないじゃないか…) だって、不本意でも自分の愛する人の部屋に入れてもらったんだ。ベッドにも上がって、あぁならないほうがおかしい。 大山くんも…勃ってたな……しかも2回も。 嬉しい、あれは気持ち良くて勃ったのだろうか。私の肌もたくさん触ってもらったし、凄く興奮してくれていた。 今でも夢みたい。幸せな時間だったな…… コンコンッ 「先生、いますか?」 「ぁ、はいっ」 「良かった!失礼します〜」 カラリと入ってきたのは、3年の女子生徒。 確かこの子は、この前指輪を返しにいった黄色薔薇の…… 「ゆっこさん?」 「うわ正解! 流石六花先生、生徒の名前全部覚えてるんですか?」 「いや、全員はちょっと……どうしました?」 「プリントで指切っちゃって。つまんない先生の授業だし、どうせなら保健室に絆創膏もらいに行く次いでにちょっとサボろっかなって」 「うーん、それは私怒ったほうがいいかな?」 「やめて!すぐ出てくから、ね? ちょっとだけだって」 「クスクスッ、では椅子に座ってください。 折角来たんですから、ちゃんと消毒しましょう」 「はーいありがとうございます!紙で切るの本当痛い、久しぶりにやっちゃった……」 えへへと笑いながら座る彼女の手を取り、ハンカチで抑えてる部分を処置していく。 授業中の静かな時間。 訪ねてくる生徒もおらず、心地の良いシィ…ンとした空間が広がっていて。 「……ね、先生」 「はい?」 「なんか今日、幸せそうですね」 「ぇ、」 驚いて見た先、何故か嬉しそうに笑っている顔があった。 「先生は優しいから、もっと我が儘になっても良いと思いますよ」 「わが、ままに?」 「はいっ。私結ばれて思ったんですけど、運命って互いに行動を起こさないと動かないものなんだなって感じました」 「っ、」 「先生はなんだか悩んでるような感じだったから、ずっと心配してて。 けど大丈夫そうですね!」 「ま、さか…気づいて……?」 私の問いに、彼女は笑って立ち上がった。 「六花先生。私たち3年は来年卒業で、もう日がないです。 ーーだから、頑張って」 「っ、」 「諦めないで、先生」 自分が幸せになることを 自分の運命を掴むことを ーーどうか、諦めないで。 「……っ、あの」 ガラッ 「先生」 「っ、」 いつもの声、いつもの扉の音。 おかしい、授業中に来るなんてこと今まで無かったのに、なんで。 「あれ? あんた3年の…どうしたの?どっか体調悪い?」 「あぁ…まぁそんな感じ。お前は?」 「いま終わったとこ、絆創膏貰いに来たの。じゃあね。 先生、どうもありがとうございましt……先生?」 「あぁいえっ、お大事になさってください」 動揺してしまってる、上手く笑えてる自信がない。 どうしよう、なんでこんな時間にーー 「先生」 ポツリと、小さく呼ばれた声。 私の顔をじぃ……っと見つめた彼女が、側にいる私にも聞こえないような声で「待ってて」と呟いた。 「ぇ……」 「じゃあ失礼しました! あんた先生のこと困らせちゃ駄目だからね、わかった?」 笑いながら元気に出ていく姿。 扉が閉まると同時に、ガチャリと鍵の掛かる音が聞こえた。 2人きりになった途端、雰囲気が変わる。 それがいつもより刺々しくて、思わず立ち上がって後ずさった。 「先生、なんで昨日あいつの家行ったんですか?」 「ぇ……?」 「見てたんです俺、昨日先生のとこ行こうとして、そしたらあいつと一緒に車乗るのが見えて、そのまま……っ、先生!」 「ぁ、っ!」 グッと力強く腕を握られ、いつものようにベッドに投げられる。 その上に覆い被さってくるのを、震えながらされるがまま受け入れて…いて…… (あぁ……そう、か) 「ぁのっ!」 「? なに?」 「もう、やめにしませんか……っ」 「…………は?」

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