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【お前を忘れて生きるなんて、無理だ。】
「あの……八雲(ヤクモ)くんが、ドット柄の薔薇ですよね…?」
放課後、誰もいない空き教室。
呼び出された先には、俺の運命の人とかいう奴。
校則違反とかしたことなさそうな髪型に、眼鏡をかけていかにも真面目そうで、真っ直ぐ見てくる瞳は透き通っていて
……あぁ、本当にさ。
「指輪…私持ってるんですが、八雲くんはどうですか?」
遂に来たこの瞬間。
他の薔薇なら、きっと泣いて喜ぶんだろう。
けど、残念。
「あぁ持ってる。
でも、俺 お前と結ばれることは無いから」
首から下げていたチェーンを外し、カチャンと指輪ごと床に落とした。
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