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16.男の価値
橘は俺が望んだ通り、すぐに乳首を弄ってくれた。
右手で乳首を摘んだり弾いたり、唇で逆側を挟むと、舌でそっと擽るように突付いて。
すごく…すごくえっちぃ目してて、視覚的にヤラシイもの見てるハズなんだけど……、なんか、なんか……
「赤ちゃんみたいでかわいい…」
乳首にちゅうちゅうしてる姿にきゅんとする。
腰に集まっていく熱よりも、俺の中にそんなものが眠っていたのか…母性みたいなものが勝ったみたいだ。
乳首にしゃぶりつく橘がなんだかとっても愛しくなって、その頭をいいこいいこ、とナデナデした。
「……こら、赤ん坊扱いするな」
「……プッ、ふふっ、悪い悪い。こんな立派な赤ちゃんいないもんな」
指先でツン、と突付くとブルンって震える。
苦笑混じりで突付き返された俺のモノは、橘のモノとは異なり半濁音で、プルンプルッと揺れた。
「やっぱり、周防の方が可愛いな」
プッと小さく笑われる。
「あーっ!ヒドい!違いますー。男の価値はち○このデカさで決まるんじゃないんですーっ」
「じゃあ、なんで決まるんだ?」
「んー…?人によると、一生で食べたメシの量とか、稼いだ額とか?」
「惚れた相手をどれだけ幸せに出来るか…なら自信あるんだけどな」
「えっ、じゃあ俺、一生かけてどんだけ幸せにしてもらえたかで競う!」
思わず口に出した後、流石に重かったかな…って後悔したんだけど、それは一瞬のこと。
「それも、俺のが強いかもな。これから周防に幸せにしてもらう予定だし、幸せにするつもりだし」
嬉しそうに言い返してくる橘の姿に、俺の中にふわふわポワポワ~って、抱え切れない幸福感が広がった。
「俺だって!幸せにするのも頑張るし!橘のこと、ワケ分かんないくらい好きだもん!」
「っ──!………スゲェな、俺……今ヤバい…、明日死ぬのかな…」
どっちが男としての価値があるか、言い合って争ってたハズなのに、気付けば愛の告白合戦みたいになってて。
橘はち○こ出しっ放し勃てっ放しの状態で何かボソボソ呟きながら、何故だか掌で顔だけ隠す。
指の隙間から見える肌や、耳はやたらと赤くなっていて。
……こんなことしてる方が恥ずかしいハズなのに、「好き」って言葉を聞く方が、橘にとっては照れちゃうことなんだろうか……?
「……橘、好き」
「っ……」
「す~き」
熱い耳朶に下唇を滑らせて囁いてみれば、
「~~~っ、もう煽んな!」
ガッ!とちょっと乱暴に、脇を持って掲げられた。
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