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「おいっ、そんな言い方されたら……ホントに俺、我慢しないぞ?」 「いいよ。僕は志津となら、セック……」 「一葉っ!!」 危ない発言をしそうな一葉を、俺は必死に止めた。なんてこと言うやつだ、これからの一葉がある意味恐ろしい。こいつはもしかして、変人なだけでなく変態でもあるのかもしれない。 机の上には、空になった皿がある。口の中にはケーキと一葉のキスの甘さが微かに残っている。 「一葉……本当に、触れていいのか?」 「いいよ。だって僕も触れたいから」 一葉は甘えるような顔で俺を見つめる。もう俺達を止めるものなどない。 一葉の頬に触れる。もう一葉は逃げない。俺1人を見つめてくれる。一葉は俺の背中に腕を回してきた。優しくてあったかい香りが2人を包む。 「一葉、愛してるよ」 「僕も。愛してるよ、志津」 2人で笑い合い、唇を重ねた。さっきの甘いケーキの味が熱を増す。吐息がくすぐったいほど絡み合う。こぼれる声と唇の触れる音が部屋中に広がった。一葉の甘さに溺れたくて、何度も何度もキスをした。 もう二度とひとりぼっちにさせない。 ずっと一緒に生きていこう。 一葉のこと、永遠に愛してる。

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