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第23話 助けてあげられないかな

「ふぅん、だが僕がそれを相手にする義理はない。自分たちでなんとかすればいい」 ふん! と鼻息荒く言い切って、ラルフはオレの鎖骨を舐め始める。 「ああ、幸せだ……。ビスチェの香りが嗅げないのは残念だけど、視覚と聴覚と全身に感じるビスチェの温もりがあれば充分だな」 ラルフの腰がゆっくりと律動を始めて、オレは焦った。 「あ……っ、こ、こら! 待てって! 娘さんが可哀想だろ! 自分の意思じゃないのにヒートにさせられて苦しんでるんだよ? なんとか助けてあげられないかな」 「どれだけ邪魔されたと思ってるんだ。僕の昂ったままオアズケを食らっているペニスも充分に可哀想だ。耐え切った褒美をもらうべきだと思うが?」 見惚れたくなるくらい真剣な顔なのに、なに言ってるんだよもう……! 「オレが用意できる物ならなんでもあげるよ。だからとりあえず、あの娘さんを助けてあげない? オレ、同じオメガとして可哀想で」 「くそっ……ビスチェの優しさが憎い……!」 めっちゃちっちゃな声で言ったけど、しっかり聞こえたからな。 「絶対に褒美をくれるんだな?」 「も! もちろん! ……って、あっ」 いきなり律動が激しくなった。 「ラ、ラルフ……!」 「この結界の効果は持続できるものか?」 「オレが……そばに、いれば」 「そうか……あまり、男爵にお前を……見せたくないが」 「一緒に夜会に出てるんだから今更……って、ああん……もう、ラルフ……! 真剣な話、してるのに……っ」 咎めるように見上げたら、色気がダダ漏れな顔で微笑まれた。 両脚を持ち上げられて、深く、深く穿たれる。 「あっ、アッ、アッ、ラルフ……!」 「分かった、ビスチェがそこまで言うなら善処しよう」 「ラルフ……!」 オレの歓喜の声に応えるように、ラルフの雄がオレを深く穿つ。 「アアッ!!!」 「その代わり」 「ラルフ……! あ、ひ、だ、だめ……ッ」 ひときわ高くオレの腰を持ち上げ、ラルフが真上からプレスするように腰を何度も打ち付ける。あまりの快感に、もう意味のある言葉なんか出なかった。 「約束は……!」 「ぅッ、…ああぁ、あ、あ、」 「守って……!」 「ひぁ…ッ、アンッ、…んぁっ、」 「貰う、からな……!」 「や、も、っ、あ、アアアンッ、……ア、ア、アーッッ!!!」 もう悲鳴しか出なかった。 自分のナカがキュウっと締まった瞬間、お腹の中が熱くなって、ラルフも放ったんだと分かってしまう。余韻を楽しむように、自分のナカがビクビクと痙攣しているのが感じられて恥ずかしい。

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