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第38話 幸せが始まる日

「ビスチェ……ビスチェ……! 僕の最愛。僕の唯一」 ラルフがオレを激しく穿ちながら、夢みたいな事を囁いてくれる。すごくすごく嬉しいのに、肉体に与えられる快感がすごすぎて、あえぐことしかできない。 「ふ、あああっ!!!」 「ビスチェは知らないだろう。僕がどんなにビスチェのうなじに歯を立てるこの日を夢見ていたか」 朦朧とする意識の中で聞こえてくるラルフの言葉のひとつひとつが、雨粒が土に染みていくみたいにオレの中に染み渡っていた。 「焦がれて焦がれて、やっと番になったんだ。生涯離さないから、覚悟してくれ……!」 生涯、離さない。 その言葉の強さに相応しくオレの奥に強く深く突き立てられるラルフの分身も、ぎゅうぎゅうに抱きしめてくれるたくましい腕も、ぴったりとくっついている身体も、全部、全部、オレを幸せにしてくれる。 「あぁっ……ん、はぁ……っ、んぅ……っ」 両足を高く持ち上げられ真上からゆさゆさと揺さぶられ突き入れられながら、オレはうっとりとラルフを見上げる。ラルフの澄んだ青い瞳には、オレだけが映し出されていた。 これからもずっと、この綺麗な瞳がオレだけを映してくれるなんて。 生涯離さない、覚悟しろなんて、そんな独占欲みたいなモノをオレなんかに持ってくれるなんて。 「あっ……ラルフ……あ、ん、好き……絶対に、離さないで……」 快感に翻弄されながらも、なんとかそれだけ口にして、ラルフのたくましい身体にぎゅうっとしがみついたら、ヒュ、とラルフが息を呑んだ。 次の瞬間。 「絶対に離さない! 離すものか……!!!」 「ひっ! あああっ!! あっ!! ま、待って、そんなっ……あうぅっ!! あっ」 ラルフが真上から、容赦なく激しく突いてくる。熱くて長い熱杭がオレの腹の奥の奥、オメガの子宮を何度も何度も突き刺した。 「わぁッ、や、アッ、し、子宮にっ、アアアンッ、アッ、そんなに突いちゃ……ッ、アアッ」 「これから生涯、何百何千回とコレをこの最奥に受け入れるんだ……! 覚えてくれ……!」 「アアンッ、アッ、う、嬉しい……」 「どうされたい? これは? 気持ちいいか?」 「ふわぁッ、ああん、や、あ、それ……あふ、気持ちいい……」 さっきまでの激しい突き入れだけじゃない。急に最奥をぐりゅん、ぐりゅん、と捏ねられて、甘く蕩けるような快楽に支配されてしまう。 ラルフに与えられる刺激も、言葉も、全てが大切でオレを幸福にしてくれる。 「ビスチェが気持ちよさそうで嬉しい。休みは十日間とってある。やっと番になったんだ、思う存分愛し合おうね」 「とお……か……?」 朦朧とした頭がその言葉をゆっくりと咀嚼して、戦慄した。 「愛してるよ、ビスチェ……! 永遠に……!」 そんなに長期間、この勢いで貪られたら。 「む、ムリ……! 死んじゃう……!」 「大丈夫、ちゃんと大切に抱くからね」 優しくなだめるように言われ、噛まれたばかりのうなじを大切そうに撫でられると、多幸感でいっぱいになって身を委ねる事しか考えられなくなってしまう。 ほんの子供の頃から抱いていた不安が解消されて、最愛の夫と真の番になれたその日、まるで天国と地獄を同時に味わっていると感じるくらい、オレはめちゃくちゃに抱き潰された。 それはこれから生涯続いていく、最高に幸せで、淫らな日々の始まりだった。

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