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超絶マッハでヤバい状況です09

「雅」 「……ん?」  夜景を眺めて、篠田が呟く。 「派閥のコントロールは怠るなよ。気づかないうちに客を盗んでいたら例外なく辞めさせるからな」 「あぁ」 「うちは絶対に"名義屋"を使わない。いいな」 「わかったよ」  三杯目を注文する。  飲もうとした時、篠田が時計を示した。 「一時だぞ。待たせっぱなしじゃないのか」 「瑞希のこと?」 「そうだ」  グラスを置く。  ニヤリと口端を上げた。 「眠そうにしてたぞ。ちゃんと寝かせてやれよ」  一緒に住んでいることを篠田は知っている。  毎日同じに出勤して、帰っていればそうだろう。 「僕は何もしてないよ」  言いながらもコートを羽織る。  すぐに早足でバーを出た。  篠田は類沢の背中を見ながら、財布を取り出した。 「何もしていない? 冗談だろ」  そして二人分の酒代を払った。  今夜も奢りだ。  雅。

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