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05 理想の男根に恋して
市長指示事項:
・我が市は、エコ社会推進を目的とし、トイレの省スペース化およびメンテナンス費用抑制の為、
男子小便器は二人で一つを使用する事とする。
以上。
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市の新しいルールにより、男性は小便をする際には、二人で一つの小便器を共用する事になった。
つまり、お隣同士、モノを露出したまま急接近する事になる。
温泉と同じで、自分の大事なモノを見せ合うと何故か気を許してしまう不思議な力が働き、自然と会話が弾む。
かつての古き良き日本文化の一つである『連れション』が復活したのだ。
街のあちらこちらで盛んに連れションが行われる。
飲み屋の会社員。
「この後、ちょっと連れションどうですか?」
「おお、いいねぇ!」
部活帰りの先輩後輩。
「いやー、連れションって、いいコミュニケーションになるよなぁ」
「ええ、ほんと連れション文化いいっすよね!」
公園で遊ぶ子供達も。
「ねぇ、しっこ、一緒にしよ!」
「いいよ! クロスしようよ! あははは!」
すっかりと社会に浸透した連れション。
そしてここ、とあるオフィスビルでは、連れションをきっかけとした恋が始まろうとしていた。
****
俺の名前は、友禅寺 輝 。
市内の中堅イベント運営会社に務める、割とイケてる顔の23才独身。
と、自分でイケてる顔、とかアホかと思うだろうが、何にせようちの会社は、美男美女しか採らない事で有名な顔偏差値超優良会社。
だから、俺もまぁ世間一般的には、そこそこのイケメンで間違いないって訳。
さて、俺は美女目当てでこの会社に就職をしたのだが、ひょんとしたことで、同じオフィスで働く男性の先輩、乾 香雅里 さんに恋をしてしまった。
その事について語ろうと思う。
****
朝のオフィス。
「おはようございます! 乾さん!」
「みんな、おはよう!」
香雅里さんは、同じチームのメンバーに分け隔たりなく笑顔で挨拶をする。
爽やかで、優しく、穏やかな表情。
ああ、癒される。まるで太陽……。
ただ、残念なのは、俺はそれを横目でしか見る事しかできない。
なぜなら、香雅里さんとは部署が違うからだ。
「輝君! おはよ!」
「ん? ああ、おはよう……」
同じ部署の女性社員からの挨拶。
俺は、瞬時ににっこり笑顔を作って挨拶をする。
いけない、いけない。
香雅里さんばかりを見てしまう俺の悪い癖。
自重しないといけないのだが……言ってる側からまたチラ見。
これが恋する男の実態である。
****
今日も今日とて、そっと香雅里さんを見つめ、胸をキュンキュンさせる。
後輩と会話をする香雅里さん。
「……ああ、そこはね。ここが間違っているだけ。大丈夫だから」
「ほ、本当ですか? 乾さん」
「ああ。もしクレームがあるようなら、俺に任せて」
「はい!」
小首を傾げたニッコリ顔からの、キリッとした頼れる男の顔。
(はぁ、はぁ……こんなの、カッコよすぎだろ)
俺は胸に手を置き、これメスにならないほうがおかしいだろ、うん! と自分に言い聞かせた。
さて、そんな先輩ウォッチャーである俺は、香雅里さんが席を立つ瞬間を見逃さない。
「……じゃあ、また後で集まろう。トイレ休憩ね」
「はーい!」
俺は、さりげなく香雅里さんの後を付ける。
もちろん、連れション狙いである。
香雅里さんと同じ小便器へ!
男子トイレに入り、先に入った香雅里さんを見つけ俺は肩を落とした。
「……いいなぁ、乾。今度もまた大手のお客さんだって?」
「まぁな……」
間に合わなかった……。
香雅里さんの同期の人と仲良く連れション。
そして、俺は、役員のお爺ちゃんと連れション。
「す、すみません。当たってしまって」
「はははは、いいよ。気にしなくても」
背丈が合わないと、放尿の狙いに細心の注意を傾ける必要がある。
が、俺はそれが苦手でよく尿を弾いてしまい、相手に迷惑を掛けてしまうのだ。
はぁ……今日も一緒にできなかったなぁ……。
そうなのだ。
こうやって、ストーカーまがいの努力をしても、連れションを簡単にできる訳ではないのだ。
****
会社帰りに同期と鉢合わせ。
ちょっと、連れションしてっかと声を掛けられた。
「お前の部署いいよなぁ、美人ばっかりでよぉ」
こいつは俺と同じで美女目的でこの会社に就職を決めた、いわば同類。
ことある事に、俺の職場を羨んでくる。
「なぁ、輝。そういえば、お前の憧れの先輩とはどうなんだ? え? 告白できない? お前、奥手だからな……」
「べ、別にいいだろ……」
こいつは俺が既に同士の誓を破棄し、『憧れの先輩』を男性に鞍替えしていることは知らない。
(ったく、そんなすぐ告白なんてできっかよ。先輩だし、男なんだぞ! いい気なものだ……)
俺はかつて自分もそうだったこの軽いノリに少々苛立ちを感じていた。
「で、たしか、その先輩ってデカいって言ってたよな」
「……ああ、でっかくて綺麗な形でな……」
「お前は好きそうだもんな……巨乳」
俺の脳裏には、巨乳ではなく、香雅里さんのペニスが思い浮かんでいた。
昨晩もお世話になった。
俺のお尻の穴にぐいぐいと捩じ込んでくる極太の肉棒。
って、実際は俺の中指なのだけど……。
「おいこら!……お前、俺のにかかってるって! 前見ろって!」
「あっ、ごめん……つい」
「……そんな巨乳の先輩なら今度、俺にも紹介してくれよ!」
「ああ……」
手を洗い去っていく同期。
俺は、同期の背中を見送りつつ、先ほどの会話を思い出していた。
(……そういえば、しばらく香雅里さんの生ペニス見れてないなぁ……)
しみじみと思う。
ふと、同期の放尿中のペニスを思い出して頭をぶんぶん振った。
(うへっ……やだやだ。何が悲しくて、あいつのなんて思い浮かぶんだよ……くそっ)
ちなみに俺は、男なら誰でもというビッチではなく、香雅里さん一筋の一途な男であるのはご承知おき頂きたい。
****
そんな事があった翌日。
再びチャンスが到来する。
お昼休憩の前で、香雅里さんがすっと席を発ったのだ。
お昼はトイレが混雑する。だから、お昼前に用を足しておくのが定石。
(間違いない。トイレだ!)
俺は、速足でトイレに向かう。
先回りである。
(後を追うからいけないんだ。小便器に先回りして香雅里さんを迎え入れる。この閃き、神がかっているぜ。ふふふ)
発想の転換である。
実は昨晩、神託を受けたかのように思いついたのだ。
あまりにも香雅里さんの生チンポに飢えていた哀れな俺に、神様がご慈悲を掛けてくださったに違いない。
感謝いたします、神様……。
さて、俺はチャックを下げ、待ち伏せ開始。
スタンバイオーケー。
(香雅里さん、きて。俺のところへ……)
熱望する俺。
ドキドキ、ワクワクが止まらない。
しかし、一向に香雅里さんは現れない。
(はぁ、来ないなぁ……トイレじゃなかったのかな……)
失望へと変わる。
(ああ、香雅里さん……)
俺は、しょんぼりと小便器を見つめた。
(そういえば、香雅里さんとの出会いは、この小便器だったなぁ……)
****
それは、入社間もない頃。
女に飢えていた俺は、日々、同期と社内の美人チェックに余念がなかった。
「じゃあ、輝。また情報交換しようぜ!」
「ああ、そうだな。また!」
同期との連れションの入れ違いに誰かが入ってきた。
「隣、いいかな?」
「……はい、どうぞ……え!?」
目の前には、あまりにも綺麗なおチンチンがあった。
初めて見る完成されたフォルム。
色といい形といい、なんて美しい。その一言に尽きた。
「君、新人の友禅寺 輝君だよね?」
「は、はい」
声のする方に顔を向ける。
(はっ……なんて、カッコいいんだ……)
目を見開き、息をのみ込んだ。
「俺は、隣の部署の乾 香雅里。あまり仕事では関わらないけど、よろしくな!」
恋に堕ちるというのは、こういう事をいうのだろう。
その後、社会人になってどうか、とか、通勤は大変じゃないか、等の会話をしたが上の空。
頭の中は、綺麗なおチンチンと、カッコいい顔がぐるぐる回ってパニック状態。
それはそうだろう。
ノンケがいきなり男性に恋をしてしまったのだから……。
「……どうしたの? 輝君」
「はっ! え、えっと……」
ぼーっとしていた俺に不思議そうな顔を向ける香雅里さん。
(やばい、何か言わなきゃ!)
それで、俺は変な言葉を口走ってしまった。
「と、とても綺麗なおチンチンですね!」
「へ?」
呆気にとられた顔になる香雅里さん。
すぐに、満面の笑顔になる。
「……あははは、ありがとう。男にコイツを褒められたのって初めてだよ」
「あっ……つい。ごめんなさい……」
「輝君、君は面白いね。あははは」
おそらく顔はどうしようもなく真っ赤になっていただろう。
火が出ていたかもしれない。
(超恥ずかしい!!!!)
そんな黒歴史。
でも、今思えば、それが運命の出逢いだった。大事な思い出だ。
それ以来、俺は、香雅里さん以外は目に入らないようになっていた。
****
思い出話はさて置き、待ち伏せ作戦に失敗した俺は、さっさと用を足してお昼に向かおうとしていた。
と、その時、誰かに声を掛けられた。
「隣、いいかな?」
「はい。どうぞ……」
デジャヴ?
振り向くと、そこには……。
(香雅里さん!? え、嘘でしょ?)
心臓が止まる。
本物の香雅里さん。
イケボの低い声が耳元で囁かれる。
「やあ、輝君。久しぶりだね。元気?」
「は、はい、香雅里さん! 元気っす!」
(やべぇ……俺の事、覚えていてくれた!!! 嬉しすぎっ! 死にそう!)
心臓のバクバク音が聞こえてしまいそう。
体温が急上昇。顔面が常夏の太陽を浴びているように熱い。
そして、ふと視線を落とすとそこには……。
(きたーーっ! 香雅里さんの生チンコ!!)
目に焼きついている物と同一。正に本物。
感動で頭のてっぺんからつま先まで激震が走る。
「もう、入社して1ヶ月だよね? 仕事どう?」
「え!? ああ、だいぶ慣れました」
「それは良かった。徐々に担当を任せられる頃だね」
「……ええ」
だめだ。やっぱり、会話が全然頭に入って来ない。
出会いの時と同じ。
ぼーとして、ふわふわと宙を漂っている感覚。
その妄想の中で、ふと、その美しい物は本当に存在するのか? という疑問が湧いてきた。
(考えてみれば、こんな理想のおチンチンが、この世の中にある訳ねぇよな。うん)
気が付いたときには、俺は、香雅里さんのペニスをツンツンと突いていた。
「な!」
「ご、ごめんなさい! 俺、つい魔が刺したって言うか……」
慌てて手をひっこめるも後の祭り。
香雅里さんは、困った顔をしていた。
「……あーあ、急に触るから……刺激受けて勃起しちゃったよ……」
「ご、ごめんなさい……え!?」
さらに目を見張った。
(嘘だろ! すごいおっきい……想像以上のデカちん……)
巨根と言えよう。
俺も多少は自信がある方だが、この大きさは比較にならない。
洋物AVを見たってそうはお目にかかれないサイズだろう。
「……しかし、このままじゃ仕事にならないし……困ったな」
「本当にすみません、俺……」
すみませんと、平謝りしつつも、勃起チンポから目が離せない。
下腹部がむずむずして、気持ちが高ぶってくる。
(勃起するとさらに美しい……俺、欲しい……)
そして、気が付くと、なんと自分のペニスもつられるようにムクムクとおっきしていた。
「あれ? 君も勃起しちゃった?」
「え、えっと……ああ、恥ずかしい!!!」
俺は、さっと顔を背けた。
その時、耳の後ろから、香雅里さんの声が聞こえた。
「じゃあ、君に責任取ってもらおうかな……」
「え?」
振り返ると、香雅里さんは不敵な笑みを浮かべ、ぺろり、と舌なめずりをしていた。
****
二人で個室に入った。
パンツは下ろしたままで向い合わせに立ち、上を向いた股間のモノ同士をぴったりと合わせた。
両手で包み込むように握りしめ、2本いっぺんにしごいていく。
兜合わせである。
ちなみに、兜合わせ自体は、仲のいい友達同士なら、割と誰でも経験したことがあるのではないだろうか。
罰ゲームでは定番だし、ここぞという男の勝負では早いか遅いかで勝ち負けを決めたりもする。
つまり、ノンケ同士でもポピュラーなプレイである。
しかし、香雅里さんととなると、一味も二味も違う。
「す、すごく……気持ちいいっ……香雅里さんの固くて……はぁ、はぁ……」
「俺もだよ……輝君、はぁ、はぁ……」
(こんなの幸せすぎだろ、憧れの先輩と兜合わせとか)
固い金属バットが俺のをつぶしてくる感じ。
俺の息子は幸せそうに先っちょから涎を垂らす。
香雅里さんが垂らした唾液がねっちょりと糸を引き、しこる度に、クチュ、クチュ、とエロい音が鳴った。
(な、何これ、き、きもちぃー……や、やばいっ)
俺は、歯を食いしばるが耐えられる物ではない。
「……うっ、香雅里さん……俺もう、いくっ……」
ピュ、ピュ……。
精液が噴水のように飛び出した。
香雅里さんは、上下する手を休めて言った。
「あれ、輝君は、もういっちゃったのか? 早いな」
「す、すみません。俺……」
「どうしようかな、これ……」
(脈うってる……さっきよりおっきくなってる……やばい)
ゴクリ。
俺は思わず唾をのみ込んだ。
射精したっていうのに、体の火照りは一向に収まらない。
いや、むしろ強烈な性欲が体中に充満し、更なる快感を欲している。
俺は、衝動的に言っていた。
「香雅里さん……あ、あの俺に最後まで責任取らせて下さい……」
「ん? どうするつもり?」
「俺のせいですから、俺の体で払わさせて下さい! 俺のアナルを使って下さい!!」
俺は何か力説した。という事は分かった。
ふと理性に返り、はっ、とした。
(お、俺は一体、何を言っているんだ!!! いきなり香雅里さんにアナルセックスを誘ったりして!!)
恥ずかしさのあまり、血液が沸点を超えた。
キューっとヤカンのお湯が沸くよう。
(俺の、バカ、バカ、バカ……香雅里さんにおかしな奴と思われた……)
穴が有ったら入りたい。
そんな気持で頭を下げた。
「す、すみません! 俺また、突然、変な事を言って!!!」
しかし、香雅里さんからは以外な言葉が返ってきた。
「いいのかい?」
「え!」
顔を上げる。
すると、真顔で俺の顔を見つめていた。
綺麗な瞳。
「……は、はい。もちろんです……」
俺はそう応えていた。
****
俺は、便器の蓋に両手を付き、お尻を香雅里さんに向けた。
すると、香雅里さんは、お尻の膨らみ部分を優しく撫で始めた。
くすぐったくて、気持ちよくて、溜まらない。
「輝君、綺麗なお尻だよ……とっても美尻だ」
「あ、ありがとうございます」
褒められて何だか恥ずかしい。
そして、俺のアナルは、唾液を塗りたくられ、びちょびちょにされてほぐれさていく。
「……輝君は、アナルバージンなんだよね? いいのかい、俺が貰っても」
「はい……」
「嬉しいよ。じゃあ、ありがたく頂くよ」
俺の肛門に熱くて固い物体が当たるのが分かった。
ああ、いよいよだな。
俺がそう思った瞬間の事だった。
ズブッ!
「かはっ」
物凄い痛みで、気を失い掛けた。
腹部には、あの美しいペニスからは想像できない程の暴力的な圧迫感。
自分の指でやるのとはまったく違う。
拷問を受けている。
そんなイメージが頭によぎった。
ピストンの度に、ゴリゴリと、体を削れているような痛み。
(お、犯されるっていうのはこういう事なのか……こんなのダメだ。壊れる。俺の体……)
俺は、理解した。
男の体は男のものを受け入れられるようになんて出来てない、って事を。
「つっ……きっつ。やっぱバージンは締まって気持ちいいんだけど……輝君、痛かったら言ってくれよ」
返事を返せる程の余裕がない。
繰り返される香雅里さんの激しい腰のふりに耐えるので精いっぱい。
開きっぱなしの口からはヨダレが駄々洩れになっている。
パン、パン、と肉体同士がぶつかり合う音。
微かに耳に入る、香雅里さんの声。
「いいよ、とっても……ああ、輝君の中は気持ちいい……」
ああ、気が遠くなる。
もう、何が何だが、良く分からない。
(俺はもうだめだ。こんなの耐えられない……。すみません、香雅里さん)
俺が音を上げようとした時、香雅里さんの声が耳に入った。
「輝君、力を抜いて。ほら、俺の腰の振りに身を委ねてごらん」
「……はい」
俺は、香雅里さんに言われた通り、香雅里さんのピストンに合わせて腰を動かす。
するとどうだろう。
ぬちゃっ、ぬちゃっ、と男根がスムーズに肉穴へと出し入れされるようになった。
俺の中を乱暴に掻き回してた巨根は今や、滑りながらしっかりと俺の性感帯を擦り始める。
(う、嘘だろ……こんなに気持ちいいのかよ……ああ、チンコってなんて気持ちいいんだ)
一転して、苦痛が快感に変わる。
そして、それは加速して、体中を喜びで満たしていく。
すぐに、ペニスの裏辺りがジンジンして熱くなった。
痺れて力が入らない。
立っても居られない。
「そうそう、いいよ……ビクビクして感じているのが分かる。さぁ、もっと体の芯で俺のを感じてごらん」
俺は、目を閉じて想像する。
(香雅里さんのおっきくて綺麗な形で憧れのペニス。それが俺の中で、擦り擦られ……ああ、なんてエッチなんだ)
自然とアナルがキューっと締まっていく。
香雅里さんのを包み込もうとしているんだ。
心地よいリズムと擦れ具合。
それは、桜が、つぼみから次々と花開くように、じわじわ快感となって押し寄せてくる。
(これが本当のメスいき? ダメだ……溢れてくる……我慢できない)
「香雅里さん……俺、いきそうです……」
「良かった。俺もいきそうだったから。やっぱり、いく時は一緒がいいからね」
後ろを振り返ると、にっこりと微笑む香雅里さん。
それは、いつも同じ部署の後輩達に見せる笑顔よりも素敵で、何より、今は俺だけの向けられた笑顔。
(ああ、俺は何て幸せなんだろう……俺、今、胸が張り裂けそうなくらい嬉しくて興奮してます、香雅里さん)
嬉しさにリンクして、欲情の高まりも上昇していく。
「じゃあ、ラストスパート。いくよ」
激しいピストン。はぁ、はぁ、と香雅里さんの艶っぽい声が耳に入る。
(ああ……ヤバい。変になる)
ガクガクと膝が笑い出す。
(もうだめ、いくっ……)
俺は白目を向いた。そして、そのまま、崩れ落ちる。
一気に、満開。
そして、それが散っていくのはしばらく時間が掛かりそうだった。
****
休憩所のベンチに座った。
香雅里さんは、缶コーヒーを飲みながら言った。
「輝君、実はさ、俺、君の事、気になってたんだよね」
「え!?」
「ほら、いつか連れションした時、俺のを褒めてくれた事あっただろ? あの時、何だかドキっとして……」
香雅里さんは、少し照れながら、頭をぽりぽり掻いた。
俺は、嬉しくなって叫んだ。
「ほ、本当ですか? 俺もあの日からずっと香雅里さんの事が気になっていて!」
「ふふふ、そうだったのか……」
「はい!」
****
その後、俺と香雅里さんが正式に付き合う事になるまでは大して時間は掛からなかった。
ただ、一つ問題が残った。
オフィスでの連れションである。
二人の取り決めで、連れションはタイミングを合わせ必ず二人でする、という事となった。
俺としては、理想形の香雅里さんのペニスを誰の目にも触れさせたくなかったら異論はない。
一方、香雅里さんとしては、
「だって、輝が他の男のを気に入ったら困るからな……俺以外の奴とは絶対に連れションするなよ?」
だそうで、そんな事はあり得ないのだが、俺は何だか嬉しくて仕方ない。
****
とまぁ、これが俺が語りたかった俺と香雅里さんの恋物語の一部始終である。
つまり、俺が何を言いたいかって事だが、
今日もどこかで、連れションによって、恋に花を咲かせている男達がいる。
だから、君達も連れションで理想のペニスに出会い、本当の恋を見つけてみたらって話。
どうかな?
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