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番外編 オメガバース 梓side
***
目を開けると体が酷くだるかった。
隣で眠る志乃も俺も裸のままで、そんな志乃に抱きしめられて眠っていた。
「······み、ず」
声を出したらいつもと全く違う枯れた声をしていて、吃驚した。
上手く言葉が話せなくて、今回も散々泣いてたんだなぁと自覚する。
「ん······梓······?」
「しの」
「······は、声枯れてんな」
髪を撫でられて、また強く抱き締められる。心地よくて腕の中で微睡んでいると、「もう治まったか?」と優しく聞いてくる。
「ぁ、うん······お陰様で······」
「可愛かったな。まだ抜くなとか、もっと奥までとか、イかせてくれとかって」
「〜〜っ!!」
恥ずかしくて志乃の胸を叩くと、低く喉で笑われる。
「水飲むか?」
「飲むっ」
ベッドサイドに置いていた水を取って、ペットボトルのキャップを外し、口元で傾けてくれる。ごくごくと飲むと喉が潤って、少しつっかえたような感覚が取れた気がした。
「ん、ありがとう」
「ああ。」
元の場所にそれを戻し、志乃も元の体勢に戻った。俺を抱きしめたまま離れようとはしない。そうしているうちに、中で出されたそれが出てくるのがわかって、「あ······っ」と声が漏れた。
「ん、何?」
「あの······出てきた、から······」
「ああ、そういやそのままだったな。······出すついでに風呂入るか」
志乃が「待ってろ」と言って寝室から出ていった。追いかけようとベッドから降りると、腰が立たなくてストン、と床に座り込む。
「っえ!?」
毎度毎度そうなんだけど、あまりの力の入らなさにそのまま動けない。
そんな時「梓ぁ」と俺の名前を呼びながら、志乃が戻ってきた。
「······何してんのお前」
「追いかけようとしたら立てなくて······」
「当たり前だろ。1週間はヤリっぱなしだったんだぞ」
志乃に抱っこされて、ベッドに戻される。
肩に頬を擦り付けると「よしよし」って髪を撫でられて、まるで小動物になったような気分だった。
「赤ちゃん、できたかなぁ」
「······そうだといいな」
志乃に抱きしめられて、その温かさにやっぱりまた少し眠たくなったのだった。
番外編 オメガバース
END
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