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番外編 コスプレえっち
スカートが濡れて太ももに貼りつく。
志乃の首に腕を回してしがみついていると、律動が始まって、涙が止まらない。
「ひぃぃっ、あ、いやぁっ」
「っ、痛い、力緩めろ」
「ぁ、あ、ふ······ぁ、ごしゅじ、さま」
「······ああ、何だ」
動きがゆっくりになって、少しだけ余裕が出来た。志乃の耳にキスをして、そのまま力を抜く。
「待って、ください······っ」
「何」
「ふ、服、はりついて、気持ち悪い······」
「ならスカート捲れ」
「へ······っ?」
望んでた返事じゃない。それでも志乃の強い言葉に抵抗はできなくて、スカートをそっと捲る。
「ドロドロじゃねえか」
「ぁ、あっ!」
亀頭部分をグリグリと触られて、背中を丸める。お仕置きって、この事なのかな。それならもう2度と悪いことしないでおこうって思う。達してすぐだから神経を直接触られるみたいで辛くて仕方ない。
「ひぃぃっ、いぁ、つら、いぃ······っ」
「顔見せろ。」
涙でぐちゃぐちゃの顔を、無理矢理上げさせられる。
「······可愛いな」
「ぁ、んっ、んぅ!はぁぁ!」
「お前も興奮してんだろ。いつもよりずっと感じてる」
「ひっ、ん······っ、ち、ちが······っ」
「違わねえよ。ずっと締め付けてくる」
また律動が始まって、体が細かく震えた。スカートを片腕で持ったまま、志乃の肩に手を置いて、無意識に自分からも腰を動かした。それを見た志乃がふって笑って俺の頬を撫でる。
「梓、もっと可愛いところ見せて」
「ぅ、あ······可愛い、ところ······?」
「ああ。エロいところ、俺に見せて」
気持ち良くて考えることが面倒で、下手くそにただ触れるだけのキスをした。
それから、沢山触って欲しくなって、志乃の手をとって指先にキスをする。
「触って······」
「っ、あー、くそ······本当可愛いな······」
そのままソファに押し倒された。
スカートがめくれたけれど、そんなことも気にならず激しい律動に大きな快感が体を走る。
「あぁ、いっ、ぁ、いくっ、いくいくっ!!」
「っ、」
俺が射精したのと同時に中出しされて、お腹の中が熱い。
志乃も大分興奮してたみたいで、いつもより激しい。
「はぁ、ん、志乃······気持ちいい······」
引き寄せてキスをすると、目元を優しく歪めて、「好きだ」って言ってくれる。
本当に俺の事を大切にしてくれてるってわかるような、そんな言い方。そんなふうに言われちゃ、俺だって奮発しないと。
最初で最後かもしれないコスプレなんだから、記念だし楽しんだ方がいいに決まってる。
「······ね、ご主人様ぁ、俺、まだご主人様のこと感じてたい······。」
「······抱き殺す」
結局、コスプレ効果でテンションの上がった俺達は、俺が意識を飛ばすまで愛し合ったのだった。
番外編 コスプレえっち
END
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