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第5話 先輩と、ひとつになりたい(2)★
「あっ、そんな、きたないっ……」
「汚くなんかねェよ。お前だって、前にフェラしてくれただろ」
躊躇なく亀頭を咥え込んで、じゅぷじゅぷと音を立ててしゃぶりだす。
口に含んでいるのは、まごうことなき男根だというのに、不思議と嫌悪感はなかった。
犬塚のものなら愛おしく思えるし、むしろもっと味わいたいくらいだ。ますます質量を増していくそれに、不破は満足げに目を細めた。
「チンコも可愛い。またデカくしてやがんの」
「ふぁっ、あ……やっ」
舌先を固くさせつつ鈴口を刺激すれば、犬塚は悩ましげに喘ぐ。
その反応に気をよくし、不破はさらに奥へと犬塚を迎え入れていった。唇をすぼめて竿全体を擦ってやり、時折裏筋にも舌を這わせていく――特に括れの部分が弱いらしく、そこを責めれば、堪らないといった様子で身悶えるのだった。
「あ、やだっ……も、やだあっ」
犬塚の言葉に口を離す。けれども、忖度する気はなかった。
「やだ? そのわりには腰揺れてんじゃん」
「っ!」
指摘されて初めて気づいたのか、犬塚はかっと頬を染める。
どうやら、無意識のうちに快楽に突き動かされていたらしい。純粋無垢とはいえ、犬塚の中にもそのような本能があるのだと思うと嬉しくて、もっと教え込ませたくなる。
「いーよ。試しに腰振ってみ?」
言って、口淫を再開させた。
犬塚は戸惑いを見せていたものの、こちらが最低限の動作を緩やかに繰り返していれば、じれったそうにもじもじとする。そして、ついに我慢ならなくなったのだろう、やがて言われたとおりに腰を振り始めるのだった。
「ん、あ……はっ、あ」
拙いながらも懸命に快楽を求める姿といったら、扇情的でしかない。
不破はフッと笑い、犬塚の動きに合わせて激しく責め立てた。途端に口の中のものが脈打ちだして、絶頂が近いことを悟る。
「あ、だめっ、先ぱ――でる、でちゃうからあ……っ」
「っ……」
「あっ、あぁッ」
仕上げとばかりに強く吸いつくと、犬塚はあっけなく限界を迎えて身を硬くした。それと同時にドロッとした液体が口内に広がり、独特の青臭さが鼻をつく。
「せん、ぱい……」
絶頂の余韻に浸っているのか、犬塚は息を荒げたままぼんやりとしていた。
その一方で不破は、犬塚の射精が終わったところで口を離す。それから、精液を手の中に吐き出して、あえて本人へと見せつけるのだった。
「見ろよ、お前の精液――こんなに出た」
溜まっていたのだろうか。犬塚のそれは結構な量で粘度も高く、濃厚な白濁色をしていた。
「わああああっ!? 先輩のばか! 拭いてっ、早く拭いて!」
すぐさま犬塚が飛び起き、慌ててティッシュケースを差し出してくる。
と、そこで壁からドンッという音が聞こえ、二人して固まることになった。タイミング的に隣人からの苦情だろう。
「隣のヤツ、帰ってきてたのかよ」不破は舌打ちして言った。
「すみません……お隣さん大丈夫ですか?」
「寮じゃよくあることだからへーき。けど、ちょっとだけ声我慢な」
ティッシュで後処理をすると、改めて犬塚に向き直る。ここまできて、今さら引き下がるわけにもいかない。
「そんで、さ。続きしたいんだけど……」
はっきりと言葉にはしなかったものの、言わんとしていることは伝わったようだ。
犬塚は恥ずかしそうに視線を泳がせていたが、しっかりと首を縦に振った。
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