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dear11
声がうまく出ない。
「ああーっ、もう! どうせならイき過ぎてこんな恥ずかしくなんないくらいヤってから言ってくださいよっ。こんな……そんな、言えるわけないじゃん!」
「え……」
中の圧迫感が強くなる。
亜廉がふっと笑う。
「先……輩?」
低い笑い声。
「ふ、ふふ。ヤバい。龍の誘い方……」
「誘ってません!」
くいっと顎を持ち上げられる。
耳たぶを甘く噛まれる。
「ご期待通り、狂わせてあげる」
目を擦る。
朝日が部屋を照らす。
乱れたシーツに破かれたメイド服。
あと……
「おっはよ~、龍。朝ごはん出来てるよ」
シャワーも終えてさっぱりとした亜廉がエプロンで現れる。
「先輩……元気ですね」
ふいっと横を向く。
まともに目を合わせられない。
だって、よく覚えてる。
確かに言った。
絶対言った。
意識があるうちに言ってしまった。
-好き……です、亜廉先輩-
ばっと口を押える。
「あれ? そんなに顔真っ赤にして、思い出しちゃったの」
「別に思い出してないですよっ」
「なんのことかも言ってないのに」
急いで枕を抱き寄せる。
顔を埋めて、眼だけ出して睨む。
だが、次の一言に脱力した。
「か~わい~い~。ねえ、龍も料理してあげよっか?」
この……ギャップが嫌いだ。
大嫌いだ。
本当に。
素面でいってなんかやんない。
絶対に。
嘘かなんて
言わなくてもわかるでしょ
先輩
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