41 / 56

第41話

 なんで?  どうして?  なぜ、そんなにも哀しげな目をするんだ?  俺、悪い事した? 「………」 「………」 「………」  うぅぅ、沈黙が重い。 「いけませんか?」 「えっ」  先に口を開いたのは、ランハートだった。 「アイル様のムスコを見つめるのは、それ程までにいけない事なのでしょうか?」 「それは、もちろん……」  ダメ!  と、言いたいところなのだが。  うぅぅ〜、魔王様でも紳士でいてほしい。  そんな顔で見つめられたら〜  だが言わなくては!  俺は王子。国民を守る責務がある  かつての勇者として、世界を魔王のエロい目から守らなければならない。  言おう。  どんなに魔王が哀しげな瞳で見つめても、今の魔王は、宰相。  俺の部下であり、宰相の責務につく者にもまた国民の平和な生活を守る義務がある。 「これは最上級の愛情表現なのですが」 「えええっ」  なんて言った?魔王様。 「αがΩを心から慈しんでいるサインですよ」 「エェエエエーッ!!」  こっ、こっ、こっーッ 「コケコッコ」 「じゃない!こっ、こっ、こっーッ」 「股間」  そう、それ。 「見つめるのは変態!」 「違いますよ。私は変態ではなく、魔王です」 「〜〜〜」  魔王でも、雄の象徴を見つめていたら変態魔王だ。 「勇者様。おちんちんを見つめるのは、Ωに対するαの最上級愛情表現の一つです。 こうする事で、Ωのおちんちんは血管が浮き出て張り裂けんばかりに大きく、逞しくなり、鈴口が天高く空を仰ぎ勃起するのです」 「ギャアァァアアアーッ♠!!」

ともだちにシェアしよう!