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第40話
それは青春の白ブリーフ
いつも一緒に過ごしたけれど、思春期を迎えるとさようなら。
お別れする運命にある白ブリーフ
物心ついた時から一緒だった白ブリーフとのお別れはちょっぴり寂しいけれど、別れは大人になるための階段だ。
大人の階段を俺は一歩一歩上っていく。
さようなら、白ブリーフ
お前の事は忘れないよ
俺はもう振り返らない。
さようなら……
「あぁ、そうだ。今度、魔世界の白ブリーフを一緒にはきましょう。生地が上質で評判なんですよ。何でもオーダーメイドで、1年待ちだとか……」
「イヤアァァァーーッ!!」
なんて物が流行ってるんだ!魔世界!
じぃぃぃー
「えっと?」
じぃぃぃー
湖水色の瞳が静かに波立つ。ランハートの視線が離してくれない。
「あの〜?」
「はい、何でしょう」
じぃぃぃー
「ランハートさんは何を見ているのでしょうか」
「王子様のムスコですよ」
「キャアァァァー!!」
やっぱり★
「それはマナー違反」
しっかり布地に覆われて、おズボンの中とはいえ、イチモツのある場所を眺めるのは紳士として如何なものが。
「紳士ではなく、魔王です」
「ギャ」
また思考を読んだ。
「だからといって」
はばかりなく、他人のムスコを見つめるのは……
「魔王でもマナー違反」
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