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第87話
指を引き抜くだけで三条は声を漏らす。
流石に焦らしすぎただろうか。
けれど、空腹を堪えてからの飯は美味い。
待ては長い方が効果的だ。
肩にしがみついたままの恋人を今度はベッドへと押し倒した。
自分ごと押し倒したので、自身の体重が乗っかり三条は動けない。
それを良いことに首へと唇を寄せた。
「入ってもいいか」
「…はい。
ください……」
最後に、ぎゅっと身体を抱き締め半身を起こした。
スキンを使おうかとサイドチェストへと手を伸ばすと、細い指がそれを阻止する。
「どうした?」
「な…ま……が、いい…」
「疲れてねぇか」
頬を撫でながら聴くとコクッと頷く。
この1週間をしっかり勤務し、気を張っていた。
そんな状態でセックスをしたら疲れるのは目に見えている。
疲れた身体でまたシャワーを浴びたり後処理をするのは手間だろう。
だが、羞恥に堪えながらも此方を見詰めてくる目は真っ直ぐだ。
「分かった。
生でしような」
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