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第126話
脚の間に収まると腹に腕が回ってきた。
本当に顔からは想像も出来ない甘やかし方をする人だ。
すり…っと腹を撫でられた気がするが意図したものか。
少なくとも能面ライダーの放送中は手は出さないだろう。
その為に起こしてくれたのだから。
どちらにせよ大人しく座っているつもりだ。
「飲み物届くか?」
「はい」
なんだかんだ、こういう気遣いをしてくれる人だから沼なんだ。
顔も良い、気遣いも出来る、デロデロに甘やかしてくれる。
こんな良い人他にいるだろうか。
自分には勿体ないほど……あげないけどね。
俺の特別な人だから。
大きな手に同じものを重ねテレビに集中する。
触れているだけで安心する。
触れられているだけでしあわせ。
それを甘んじながらの朝の時間。
しあわせを噛み締める。
だって、数ヵ月前までこんな風にまた過ごせるなんて思うこともなかった。
我慢が当然のことになっていたから。
どんどん話は進んでいき、色んなことを考えていた頭のどこかまで話に集中しはじめた頃、ぽふっと頭を撫でられた。
正宗さんだ
髪の毛を触る癖。
それが嬉しい。
本を読んでいる時もこうして無意識に触ってくる。
そんな癖が大好きだ。
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