「う、ぁ……っ」 「は、キッツ……っだいぶ慣らしたつもりだったけど、やっぱりキツイな」 蓮の熱い楔が体内に入り込んで来た。圧迫感と異物感に思わず声が洩れる。 「んっ……んんっ」 痛い、苦しい……。だけど、それ以上に凄まじい快感が襲ってきて、頭の芯が溶けてしまいそうになる。 「ゆきりん、息吐いて」 「わ、わかんな……っ」 「たく、仕方がないな……」 ちゅっと肩口に蓮がキスを落とし、そのまま首筋をツツっと舐め上げられた。ゾクゾクとしたものが背筋を駆け上がり、耳に息を吹きかけられれば途端に身体の力が抜けて、それと同時にズブズブと一気に腰が押し入って来る。 「ふ、あっ……あっ……くぅっ」 「入った……まだ、半分だけど」 「んっ、はっ…う、うそ……っまだ、半分……！？」 ゆっくりと腰を揺すられて体内を行き来する感覚にゾワゾワと肌が粟立つ。内臓ごと持っていかれそうな圧迫感に嫌な汗が滲む。 これ以上ないと思っていたのに、まだ全部じゃないなんて信じられなかった。こんなに苦しくて辛いのに。これでまだ半分なんて嘘だと言って欲しい。 「ふふ、まだこれからだよ？」 「あっ、やっ……ああっ！！」 蓮に耳元で囁かれながら下からズンと突かれると堪らず甲高い悲鳴が上がった。 「お兄さんのおっきいから……っ、んっ……突き上げられたら何も考えられなくなっちゃう、よね」 ナギが苦笑しながら、締め付けてきて腰をいやらしく押し付けて来る。 「くっ、んんっ」 「僕も、もう我慢できないから動いていい？」 「あっ、待って……まだっ」 制止も聞かず、蓮がゆっくりと抽挿を始めた。身体の奥深くまで突き上げられて、息も出来ないくらいなのに、体の奥底から得体の知れない感覚がせり上がって来る。 「あっ、やっ……あっあっ」 「ッ、凄い……ゆきりんの、気持ちいいっ」 腰が止まれば、ナギが締め付けながら強請るように自分の腰を押し付けて来て、それと連動するかのように蓮が腰を掴んで一旦引き抜いてはググっと体内に押し入って来る。もう、痛いのか気持ちがいいのか、わけが判らずただ二人にされるがまましがみ付くことも出来ずにシーツをギュッと握りしめた。 四つん這いになって、こんな恥ずかしい格好で強制的に感じさせられているのに、それすらも気持ち良く感じてなんだか頭がおかしくなりそうだった。 「ふっ、んんっ……やっ、あぁっ……」 「ハハッ、雪之丞の顔トロけきっているね。可愛いよ。そんなに気持ち良いんだ？」 「や、も……わかんな………ぁあっ！」 「ねぇ、俺のことも忘れないでよ」 「ひっ、あああッ」 繋がったまま身体を反転させ、ナギが足を腰に絡みつけて来る。背中に腕が回り、ギュッと抱きつかれた。 「あー……これ好き。あったかくて落ち着く」 「――っ」 まるで甘える子供のように頬を寄せてくるナギの姿に胸がキュンと疼いた。だが、それとほぼ同時にいきなり蓮が腰を掴んで激しく打ち付けて来て、意識を持っていかれそうになった。 「やっ、あっ……ああっ……なに、いきなり！？　待って、それ、激しっ……壊れちゃ……っ」 「あははっ、すご、あっ、ああっ、俺も、気持ちい……っ」 「あっ、は…っぁあ、ひぅっ！」 パンッパチュッと肉同士がぶつかり合う音が響き渡る。ベッドの軋む音と三人の息遣いが混ざり合い部屋中に淫靡な雰囲気が立ち込める。 蓮の激しい動きに合わせて、ナギもまた自ら快楽を得ようと貪欲に腰を振り始めた。 もう何も考えられなくなってきて、ただひたすらに目の前の快楽を追い求めることしか出来なくなる。 「はっ、く、ぅっ……ナギく、それ、も、ダメッ、出ちゃぅっ」 「はぁっ、あっ、出してっ、んんっ」 「ッ、雪之丞……」 「あ、あっ……っ蓮君も、待って……やぁ、っ無理、ああっイく、ぁあっ！イく……ッ」 腹に熱い飛沫が飛び散るのを感じて、雪之丞は堪えきれずに精液を吐き出した。同時に、ぎゅうっと蓮のモノを締め付けると、蓮もまた雪之丞の中に欲望をぶちまけた。 「あっ、ああっ」 「っく、ぁ……」 ドクンドクンと脈打つ鼓動を体内に感じながら、雪之丞は意識が遠のいていくのをぼんやりと感じていた―――。