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疑問 6
「……雪之丞、大丈夫か? いけそう?」
「多分大丈夫。まだわからない部分もあるけど、彼女に聞きながら出来る限りやってみるよ。ロボットの方は、ある程度の基礎的な動きがプログラミングしてあるから問題なく動かせそうだし、微調整位ならボクにでも出来そう」
「そうか、雪之丞が居てくれてよかったよ」
「……ッ」
素直な気持ちを述べれば、ほんの僅かに間が出来た。何か言いたげに口を開きかけたが何も言わず、赤くなった頬を誤魔化すようにそっぽを向いてしまう。
その様子に悪戯心が芽生えてしまい、つい意地悪したくなった。
「……照れてるの? 可愛いなぁ雪之丞は」
「っち、ち、違うからっ! ボ、ボクッ、プログラム終了させて来る!」
耳元でそっと囁いただけで、真っ赤になって耳を押さえながら逃げて行く。
その様子が面白くて、もっと揶揄いたい衝動に駆られたが、これ以上やると本気で怒りそうなので止めておく事にした。
「お兄さんってほんっと、節操ないよね」
「なに? ヤキモチか?」
「……ッ違うし!」
横で呆れたような声を挙げるナギに意地悪く口角を上げて尋ねれば、案の定彼は不機嫌そうな表情でこちらを睨んできた。
「そんな可愛い顔で睨まれても、意識してるのかって思うだけだよ」
「……~っ、そういうとこ、ほんっとムカつく!」
ぷいっと顔を逸らすナギの頭を撫でると、思いっきり足を踏みつけられそうになりギリギリのところで足をずらして避けた。
「危ないな。踏んだら痛いだろう?」
「くっ、避けないでよ」
ムッとした表情でそんな事を言う。いや、普通に今のは避けるだろう。痛いのは嫌だし。
こういうところはまだ子供っぽいんだよなぁ……。思わずニヤけそうになるのをなんとか堪えながら、コホンと咳ばらいを一つして、気を取り直すと蓮は部屋全体を見渡した。
取り敢えず、CGの件はキッと雪之丞がきっと何とかしてくれるだろう。彼には負担を増やしてしまい申し訳ないとは思うが、緊急事態だ。致し方ない。
残る問題は……資金調達をどうするか、だが……。
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