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すぐに寝落ちた拓翔に布団を掛けて僕は立川さんと一階に降りた。
「カフェオレでも淹れますね」
立川さんはそのままキッチンに入って行って、僕は片付けられたダイニングテーブルに腰を降ろす。
自分の家事力のなさ……というか、もう余裕のなさ?……全てにおいて情けなくて、落ち込む。
そして、一切書ける気がしないメッセージカードを取り出してじっと見つめた。
「タクトくん、二歳なんですよね?来週はオムライスとハンバーグってリクエストされましたよ」
「あ、そんなことを……すいません」
お湯を沸かす音を聞きながら謝ると、立川さんはキッチン側から顔を出す。
「俺、来週はケーキも買ってきていいですか?あーでも、ケーキは当日がいいですよねぇ」
言いながらもシュンと元気を無くしていくのを感じた。
イケメンはそんな顔も様になるらしい。
「いえ……ケーキでお祝いなら僕と二人だけでは寂しいので。来週もいいなら……お願いしてもいいですか?」
誕生会なんて僕にキチンとできるなんて思えなくてそこはもう開き直る。
立川さんは微笑んでマグカップを二つ運んできた。
テーブルに置いて僕の向かいに腰を降ろすとじっとこっちを見つめてくる。
「な……何です……か?」
何か付いているのか?
変な顔でもしていたか?
焦っていると立川さんは僕の手を握ってきて跳ね上がる。
「お誕生会のこととか色々話したいし連絡先教えてもらえませんか?」
いちいちドキドキしてしまうのは……すぐに距離を詰められるからだ、と胸を押さえつけた。
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