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量販店で選ぶもの
量販店に来たのは、蓮がうちのマンションに泊まった時に着れる部屋着的なTシャツや下着とかを買い揃える為。
部屋着用じゃないTシャツもいるか。
「....孝介の服?」
「いや、お前の」
「え?僕?」
一枚を手に取り、うーん、と唸り、蓮の体の前で合わせる。
「やっぱ、明るい色が似合うよね、あんた」
「そう...?でもなんで僕の服?」
きょとん、としてる蓮に説明すると、何故か、真っ赤になってた。
「いちいち、俺の服、借りて。返すの面倒だろ?」
オレンジや黄色、水色とかのTシャツやハーフパンツや薄地のスウェットとかを籠にぽい。
「僕が持つよ」
と、籠は蓮が持ってる。
次は下着コーナー。
思わず、にや、とし、真っピンクのトランクスを見せつけた。
「これとかいんじゃね?」
ボン!と蓮が瞬く間に真っ赤だ。
「や、やだよ、そんな派手なの!」
「下着は地味なの?」
「え?あ、どうだろ...でも真っピンクは嫌かも」
Tシャツと似たようなオレンジや黄色、迷彩柄とかの無難なトランクスにした。
「他、何がいるかなあ...」
「も、もういいんじゃない?」
「あ!エプロンは?」
「エプロン?」
「裸にエプロン、エロいよね」
蓮に膝カックンされた。
熊のプリントされたファンシーなエプロンをポイ。
蓮が財布を出すのを咎め、俺が支払った。
「俺が勝手に買ったんだからいいんだよ」
と言うと、
「だったら、僕が袋、持つ」
と大きなビニールを手に取った。
「居酒屋だとなんか腹、たまんないね」
「んー、確かに」
「俺の近くのスーパー24時間なんだよね」
「...へー、いいね」
「なんか作ってくんない?」
「え!?」
俺にあれこれ買ってもらい、蓮は多分、断れなかったんだろう。
タクシーに乗り込み、マンションへ向かう前にスーパーに行った。
蓮はカートを押しながら、
「なにが食べたい?」
と、聞いてきて、唸る俺。
「....なんだろ。蓮の得意料理?」
「僕の....?なんだろ...わかんない。肉?魚?」
「あー!魚!魚いいかも。ずっと食べてないしなあ、一人暮らし、初めてから、もっぱら肉か麺」
そっか、と蓮が笑う。
「煮魚?焼き魚?」
カートで移動し、食材を見ながら蓮が尋ねて来た。
「んー...どっちかなあ...任せる」
「了解!」
蓮が真剣な眼差しであれこれ食材のパックを手に取り、そんな蓮と一緒に買い物を進めた。
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