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第49話

 指を三本まで根元まで銜えこめるようにすると、夏川は己のズボンを寛げ、まだ反応を示していない屹立をとりだし、自ら扱き始める。  そんなことをしていても、夏川は無表情だった。  ローションを屹立に塗りつけ、勃ちあがったソレを朝霧の後孔にひたりとあてる。 「入れるよ」 「待っ……」  朝霧の静止も聞かずに、夏川は一気に腰を進めた。 「あっ、くぅっ…ん」  受け入れる準備が不十分だったのか、朝霧の体が緊張に強ばっていたせいか。挿入された途端、朝霧は痛みに顔を顰めた。  中にいる夏川もきつい締めつけが不快なのか、舌打ちする。 「コレが欲しかったのに、嫌がるなんて贅沢だね」  夏川は痩せた朝霧の尻を叩いた。  びくりと朝霧の体が震える。  夏川は再度舌打ちすると、萎れた朝霧の屹立に手を伸ばした。 「もしかして今日一緒に歩いていたあいつとしたかったのに、俺でがっかりしてるの? だからそんなにヤル気ないわけ? 」 「違うっ」  朝霧はふいに屹立の先端に爪を立てられ、痛みに呻いた。 「よく言うよ。抱いてくれれば俺じゃなくたって構わないくせに」  冷たい夏川の声に、彼の怒りがまだ収まっていないことを朝霧は知った。  そのまま腰を乱暴に揺すられ、朝霧の体が跳ねる。 「ああっ…あああっ」  こんなレイプまがいのセックスにすら、朝霧の体は徐々に興奮を覚えていた。  夏川の手中にある朝霧の屹立が熱をおびていく。 「んっ、だすよ」  夏川の腕に爪を立てながら、朝霧は無意識に何度も頷いた。  夏川は朝霧の中に熱を放ち、同時に朝霧は夏川の掌に解き放った。  荒い息を吐き、シーツに顔を埋める朝霧の髪に、夏川は優しくキスを落とした。  夏川のそんな行動に意識を飛ばしかけていた朝霧は気付かない。  夏川はふいに表情を険しくすると、朝霧の尻をぴしゃっと打った。

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