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本当は? 2

 結局、それから放課後まで。  静流はいつも通り俺に話しかけてきて、笑顔を振り撒いていた。  ただ、距離感だけはどこか一歩おいた感じになり、ベタベタ触れてくることは一度たりともない。  別にそれはセフレ関係になる前までは普通ではあったし、これが正しい友達の距離なのだろう。  そうは思っても気持ちはどんどん沈んでいった。  友達に戻る、それは距離ごと戻る、ということだったのか……。  指の上でシャーペンを弄びながら、ぼんやりと教師の声を右の耳から左の耳へ聞き流す。  度々こぼれてしまうため息は、午前中のものとは少しだけ違った。  ――もし。  もし静流に友達もやめようと言われたらどうしたらいいのか。  そもそも、静流が好きだと知った上で、俺は静流と友達でいることが出来るのか。  そんな思考が頭の中にあふれて、その思考を追い出すようにため息がこぼれてしまうのだ。  あぁ、放課後なんて、こなきゃいいのに。

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