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―美少年達の危険な宴―
ベットで気を失っている葉月を咲夜は叩き起こした。
「いつまでも寝てるなよなお姫様!」
「オラッ!」
「お目覚めの時間だ!」
咲夜はそう言うと、花瓶の水を葉月の顔にかけた。
葉月は突然の水かけに一気に目が覚めた。
咲夜は葉月の顔を覗いた。
「お前、意識が飛んでたぞ?」
咲夜がそう言うと葉月は我に返った。
咲夜は靴をベットの壁にバンと叩いて鳴らした。
「いつまでも寝ぼけてるんじゃねーよ葉月!」
咲夜はそう言うと再びベットの壁を叩いた。
「目、覚ましたか?」
「どうなんだよ?」
咲夜に脅されると葉月は身をふるわせて、直ぐに答えた。
「はい!」
「目が覚めました…!」
「だからもうやめて下さい!!」
葉月がそう言うと咲夜は葉月に言った。
「何をやめるんだ何を?」
「俺様にエラ口叩くんじゃーよ!」
咲夜は怯える葉月の頭の髪を掴んだ。
「ここでお前に言いニュースと悪いニュースがある」
「どっちが先に聞きたい?」
咲夜の質問に葉月は頭を横に振って拒否をした。
<b>『どっちも聞きたくありません…!!』</b>
<b>『お願いします!』
『もう帰して下さいっ…!!』</b>
葉月が泣いてそう言うと咲夜は悪魔の顔で笑った。
「早く帰りたかったらお前も協力しろよ」
「……協力?」
葉月は涙目でそう言った。
「お前次第ってヤツだ」
咲夜はそう言うと、葉月に企画変更の事を告げた。
「友也がたてた企画はなくなった」
「なくなっ…た?」
「あぁ」
「でも安心しろ葉月!」
「その代わりに俺が新たな企画をお前の為に立ててやった」
「きっとお前も泣いて喜ぶ企画だ!」
咲夜のその言葉に葉月は身を震わせると、両耳を塞いだのだった。
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