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―美少年達の危険な宴―

咲夜は尖ったナイフを磨くと、テーブルに足をのせてふたりに言った。 「じゃあさ一層のこと企画の内容変更して」 「皆で葉月ちゃんをリンカーンしようぜ」 咲夜はそう言うとナイフをテーブルに突き立てて薄笑いをした。 葵は水霧に聞いた。 「水霧君、リンカーンってなに?」 葵がそう聞くと、水霧は葵に言った。 「あぁ、輪姦だよ輪姦」 「アイツたまにそう言うんだよ」 「へぇー」 葵は水霧の横でそう言った。 水霧は咲夜に聞いた。 「そんなこと勝手に決めていいのかよ?」 「一応、友也の"企画"だろ?」 水霧がそう言うと咲夜は鼻で笑った。 「あぁ。アイツは只の企画屋にしか過ぎねーよ」 「現場はこの俺が仕切ってる様なもんだ」 「それにアイツは俺のハチ公だからこの俺に文句は言えねーさ。何せチキンだしな」 「度胸なんてモノはアイツにはねーよ」 咲夜がそう言うとふたりは急に黙り込んだ。 「それに今さらこのノリで甘々になって」 「皆で仲良く撮れるか?」 「俺は悪いがゴメンだな!」 「それに一度始まったら…」 「もう後戻りは出来ねーんだよ」 咲夜はそう言うと、離れた所にいる友也を呼んだ。 友也は咲夜に呼ばれると直ぐに駆け寄った。 「おい友也、企画変更だ!」 咲夜がそう言うと、友也は言った。 「えっ…!?」 「カップル同士の絡みじゃなかったのか?」 友也がそう言うと咲夜は友也に言った。 「そんな企画じゃ、面白くねーだろ!」 「企画倒れする前に内容は変更って決まったんだよ!」 「…じゃあ、どんな企画?」 友也がそう言うと咲夜はニヤリと笑った。 <b>「"輪姦だよ輪姦"」</b> 「今から皆で葉月を輪姦するぞ!」 咲夜はそう言うと友也の肩を軽く叩いた。 咲夜は友也に言った。 「俺達の華々しい第一歩は輪姦で決まりだ!」 咲夜はそう言うと奥の部屋に消えて行った。 友也はふたりに言った。 「どう言う事だよ輪姦って…!?」 ふたりに問い詰めると水霧は言った。 「お前がしっかりしねーからこうなるんだよ!」 水霧がそう言うと葵は友也に言った。 「友也君って本当中途半端だよね?」 「男の癖に情けないヤツ!」 葵はそう言うと奥の部屋へと向かった。 水霧はズボンのポケットに両手を入れると、後ろを振り向き友也の肩越しで一言いった。 「まっ、お前の最初の"企画"よりかは咲夜の"企画"の方が確かに面白いよな」 「お前はせいぜい頑張ってこのカメラで良いものを撮れよ!」 水霧はそう言うと奥の部屋に入って言った。 友也はテーブルの前で一人取り残されると、爪をガリガリと噛んでブツブツ囁いた。

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