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7.※背面座位

「可愛い。華やかさもあって、とても似合っているよ。やっぱり、ココに入れて良かった。可愛いよ、葵」 一筋流れた涙を慰めるように、頬に口付けをした。 「こえ、きこえた?」 「まーは、わからなかった」 二人が格子窓付近に来ており、光が遮られた。 今がいい機会だ。 「ほら、葵。愛しい愛しい我が子達が来ているよ。あの子達にも見せてあげようか」 「ふ⋯⋯ぅ⋯⋯」 息をするのもやっとな声が漏れる。 葵人が口で嫌だと言っても、それは素直に悦びたくはないからそういうのであって、今もピアスを入れて、悦びに浸っていて、返事する気力がないのであろう。 可愛いな、葵は。 愛おしさが溢れ、その気持ちを葵人のナカで表すことにした。 「ん"っ!」 深くまで一気に挿入()れた瞬間、呻き声が上がった。 それをもっと聞きたいと、葵人を抱きかかえたまま、上下に出し入れする。 「んっ! んぅ! ふ、んっ! んぅ! んんっ! んっ!!」 締めつけたかと思うと、精を吐き出した。 「きもち、いい?」 「うっ、んっ! ん、んっ、んっ! んっっ!」 「そう⋯⋯っ、もっと、シてあげる、ねっ」 「ん"ん"っ!!」 深く挿入(はい)った時、顔を逸らし、辺りに飛び散った。 透明であったが、潮を吹いたのか、それとも漏らしたのか。 どちらにせよ、歓喜に震えていることが分かり、嬉しくて嬉しくてたまらなかった。 その時。窓から、ひらりひらりと桜の花びらが舞い落ちた。 「さくら!」「おかーさまがすきなもの!」と二人が声を上げていた。 「あっ、ここになにかあるかも!」 「のぞける?」 窓を見つけたようだ。二人がしゃがむのが見えた。 見つかってしまえばいいと、緩く首を振る葵人のことを構わず、揺すり続けた。 「ちょー、ちょ!」 「まてー!」 違うものに興味が向いてしまったようだ。二人は走り去って行った。 「あーあ、あともう少しで見つけてもらえたのにね⋯⋯? けど、葵はこの状況でも、おしっこしてしまうほど興奮するんだもんね」 「ん⋯⋯ぅ」 「⋯⋯変態」 「んふ⋯⋯っ」 小さく痙攣して、ぴたりと止まった。 どうやら、気を失ったようだ。 猿轡を外しても、何の反応をしない葵人の頬を撫でる。 「⋯⋯二人が見つけるまで、葵はずっとここで僕と愛し合おうね」 その言葉通りに、腰を揺すって、葵人をすぐに眠りから目覚めさせ、愛し続けた。 彼らの春はまだ始まったばかり。

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