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朝方、目が覚めたら、先生が俺の上で四つ這いになって喘いでた。涙と涎が駄々漏れなんですけど。
どうやら、俺が気絶した後は先生をオモチャにして遊んでたらしい。ぐちょぐちょじゃん。何されたんだよ。
「おい、先生限界だろ。休ませてやれよ」
「あぁ、起きたんだ雑魚マンコくん」
「あ? 誰が何だ──っでぇ····」
力んだ瞬間、ケツに強烈な痛みが走った。そうだ、エグいバイブでケツ壊されたんだ····。
俺は、恐る恐るケツを確認する。カピカピになったローションが気持ち悪 ぃ。
中から溢れてくるザーメンを指で掬って見る。ちょっと血ぃ出てんじゃん。痛 ぇし絶対切れてんだろコレ。後で先生に手当てしてもらお。
って思ってたら、先生と俺を強引に上下入れ替えやがった。で、先生に突っ込んだまま俺のケツを弄ろうとしてくんの。
ローションがすげぇ滲みる。
「ちょ待っ、無理! ち、血ぃ出てっから····」
「えー、生理?」
「····アホなの? アンタがあんなワケわかんねぇエグいの突っ込むから切れてんの! イテェの! くそっ、叫んだら痛 ぇ····お前のケツも切れろ」
「あっはは~。芯クン超ご機嫌ナナメだねぇ。で、誰にそんな口きいてるか分かってんの? 1回死んでみる?」
「1回死んだら生き返んねーんだよバーーーーーーッカ。やってみろクズ」
「ふーん。反抗期? ぶっ殺してやっからケツ出せ」
「だから切れてんだって。耳ねぇの? 理解できねぇの? できねぇつってんじゃん」
「お前のケツが切れてようが抉れてようが知らねぇよ。俺が出せつったら出すんだよ。早く」
限界だ。これ以上煽れねぇ。怖すぎんだろ。でも、これで先生に矛先は向かねぇよな。
けど····俺、大丈夫かなぁ。今ケツ弄られたら、確実にケツが終わる。
色んな恐怖心が込み上げて、思わず涙ぐんじまった。
「芯、お尻 痛いの? 大丈夫 ? あ··えっと、奏斗しゃん、芯の手当て····」
痛いに決まってんじゃん。先生だってちんこ痛そうにしてただろうが。あぁ、わけ分かってねぇのか。くっそ、トロントロンの先生可愛すぎんな!
けど、これだ。俺は咄嗟に閃いた。
「先生悲しませたら嫌われんじゃねぇの? 身体じゃなくて心オトすんだろ? 俺にも優しくしたほうがいいんじゃねぇの、奏斗しゃ〜ん」
俺はしたり顔で言ってやった。ぐうの音も出ない奏斗は、全力で不貞腐れた態度を剥き出しに、俺と先生を解放して煙草を吸いにベランダへ出た。ったく、ガキ過ぎんだろ。
つぅか全裸でベランダ出てんじゃねぇ。猿かよ。
「芯、薬塗るよ。痛かったら言ってね」
俺と2人きりになると、途端に先 生 に戻る。どれが先生の本当の顔なんだろ。
「うん。先生は酷い事されなかった?」
「大丈夫だよ。優しすぎて、正直ちょっと戸惑ってる。行為が手酷いのはあまり変わらないけどね」
「それは先生も人のコト言えねぇしな。··なぁ、ちゃんと気持ちかった?」
「····うん。ごめんね」
分かりやすい人。ぜんぶ顔に出んだもんな。俺の事なんか気にしなくていいのに。
「なんで謝んだよ。俺がそうしたいって言ったんじゃん。先生がマックスで気持ちくなってくれたら、俺嬉しいよ?」
これは本心だ。複雑な気持ちを全部上塗りできるくらい、先生がぶっ飛んでんのが好き。
不安そうな先生の顔を捕まえて、また甘いキスを教える。これだけは、奏斗より先に仕込んでやっから。
「甘々だねぇ。妬けちゃ~う」
2本目の煙草を咥え、先生の背後からぬっと現れた奏斗。先生をそっと押し退け、俺のケツに薬をたっぷり乗せた。
「なっ··何する気だよ」
「さっきお前が言ったんだろ。俺さ、零 に嫌われたくないから、芯にもちゃ〜ぁんと優しくしてあげる♡」
先生の名前を呼べないからって、“ハニー”はクサすぎんだろ。けど、コイツなりに改心しようとはしてんだよな。まぁ、そこは認めてやらないでもない。
それは良いとして、絶対なんか企んでんじゃん。けど、ンな簡単に悪さばっかさせねぇっつぅの。って、内心ビビりながら煽って様子を窺う。
「へぇ。俺もオトすつもりなんだろ? だったらいい心掛けじゃ──んぎゅぅっ··かはっ····」
「芯っ!?」
「だぁからぁ、俺がナカまで薬塗ってあげんね。ハニーにばっか手当てさせんの、悪いからさ。ほらぁ、痛いのどこぉ?」
ちんこでナカに薬塗るってか。くっそイカレてんな。
嫉妬心剥き出しで、俺はあくまでも恋敵じゃねぇか。俺ごと可愛がるとか言ってたのどの口だよ!
「ここかなぁ? って、ははっ、乳首は大丈夫かぁ。じゃ、折角だし痛くしとこうねぇ」
「ひっ、ぐぅ····はぁぁぁっ♡」
乳首を思いっ切りツネられて、潮噴いてイッた。信じらんねぇ。何がって、痛みでイッた自分がだよ。
「芯さぁ、自分で思ってるよりマゾっけあるよねぇ。ハニーと違って真性の、さ」
「奏斗さん、僕が代わるから、もう今日は芯に挿れないでください」
「えー、なんで? すっごいヨさそうにイッてんじゃん。ねぇハニー、一緒に挿れる?」
「ひぅっ····い、挿れな··い··れす··」
先生の後頭部を掴み寄せ、耳元で甘ったるい声を放つ。そうやって先生を黙らせるんだ。ずりぃよな。
奏斗みたいな低音の甘い声を出せない俺には、そういうエロさが出せねぇ。けど、先生そういうの好きっぽいんだよなぁ。マジで詰んだ。
とりあえず、痛いのも麻痺してきたし、なんならピリピリしてんのも気持ち良くなってきた。俺、マジでマゾっけあんのかな。
鬼畜とかドSとか言われて楽しく女犯してたけど、思い返せば昂ったり悦に浸るみたいな事ってなかったんだよな。うわ、なんかそれが1番ショックかも。
気ぃ強いだけのドMとか、ただのめんどくせぇツンデレじゃん。先生、なんで俺なんか好きになってんの?
あぁ、俺がドMだからか。
「はぁぁ····俺、もうドMでいいや」
そう呟くと、先生と奏斗は『は?』って顔をして声を揃えた。
「「今更····」」
「今自覚したの! よくよく考えたら、俺マジでドMじゃん····もうやだぁ····」
俺は、両手で顔面を覆って落胆した。こればっかりは暫く立ち直れそうにない。
どんだけ身体が悦んでも、メンタルはそうそう切り替えらんねぇわ。
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