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57.*****
「っはぁぁぁ~····あったま固 ぇのな、めんどくせぇ。俺がいいつってんじゃん」
芯はよっこいせと起き上がり、僕の隣に座る。僕より低い位置から、僕に顎クイをして格好つける。
「奏斗に突っ込まれて可愛くヨガってる先生に犯されんの、正直マジでゾクゾクすんの。奏斗の命令聞いてアヘってんのに、俺には酷くすんのもすげぇクるんだよ。俺、奏斗はただのディルドだと思ってるからなーんも問題ねぇし。俺がそうシてほしいつってんの。ダメ? なぁ、セーンセ♡」
格好をつけた割に、言っている事はただの淫乱だ。そんな可愛い芯に、脳髄を沸き立たせられたかのような欲情をする。
僕は、無意識のうちに芯を押し倒していた。
「芯··、僕は芯を愛してる。どれだけ身体が奏斗さんを求めても、僕のコッチは芯だけのモノだよ」
クズなセリフを吐きながら、僕は芯のアナルにペニスを捩じ込ませる。
「俺は完全にディルド扱いなのね。ま、今だけ大目に見てあげるよ。で、俺への気持ちは? 怒んないから、正直に言ってみな」
僕のお尻を鷲掴み、大きな亀頭をにちにちと押し当てながら言う奏斗さん。期待なのか恐怖なのか、アナルがきゅぅっと締まる。
けれど、奏斗さんはその締まったアナルを押し拡げ、くるくる撫で回すように亀頭を押し込んでくる。
「僕は··奏斗さんの、お、おちんちんが好きです。ん、ふぅ··昔みたいに、酷く犯されたい。けど、僕の心は芯のも──ん゙ん゙っ」
奏斗さんは一息に奥まで突き挿れ、勇気を振り絞った僕の言葉を断ち切る。
「やーっぱ聞きたくないなぁ~。俺のおちんちんが好き··ってのは可愛かったよ。昔みたいに、上手に愛 情 表 現 できたね」
そう言って、後ろから頭を撫でる。擽ったいようなこの感情は何だろう。心がザワついて落ち着かない。
僕の不細工な顔を見て、芯はムッとした表情を見せる。
奏斗さんのピストンに合わせ、僕も芯のナカを抉る。可愛い声を上げ、腰を跳ね上げる芯。
けれど、どんな状況でも芯は、奏斗さんに喧嘩を売らないと気が済まないらしい。
「俺の··知らねぇ話、すんな。先生は今、俺と生きてんだよ。もう、奏斗に縛られてた先生じゃ、ねぇ··んぁっ」
奏斗さんに縛られていた僕じゃない。その言葉で、僕の心に絡まっていた鎖が、少しだけ緩んだ気がした。
僕は今、芯と生きている。これからも、きっと。そうしていたいと願う。
そこに奏斗さんが居ていいのなら、芯がそれを許してくれるのなら、こんなにも汚い僕を芯が愛してくれると言うのなら、僕は奏斗さんも欲しい。
「芯··、ねぇ芯、僕は奏斗さんも欲しい。僕は、芯を愛してるのに、奏斗さんのお··おちんちんが欲しくて仕方ないんだ。ずっと、こんな感覚忘れていられたのに、二度と、思い出したくなかったのに····」
僕は、止め処なく涙を落とし芯の胸を濡らす。僕を見上げる芯は、手近にあった奏斗さんのシャツで涙を拭う。
「オヤジ臭いかもだけど、我慢して」
「はぁ!? オヤジ臭くねぇよ」
また、僕を挟んで口喧嘩をする。どういうワケか、それが心地好い。
「先生、好きだよ」
ふと目が合うと、表情を和 らげ伝えてくれる芯。夢のような現実に、僕はふわふわと浮かれてしまう。
漸く芯の心を手に入れたというのに、僕はまだどこかで怯えている。盲目的に願ってきた事だというのに。
「僕も、好きだよ。愛してる」
心が揺らいだまま返す『愛してる』に、意味はあるのだろうか。そんな事を考えると、途端に意識が遠のいていくようで気持ちが悪い。
考えないように、けれど頭を過ぎってしまうのは、僕がまだ愛というものを理解 っていないからなのだろうか。知りたいような、知りたくないような、また少し逃げたくなってきた。
「ハニー、俺にも好きって言って」
僕の上体を引き起こし、強引に上からキスをする奏斗さん。ついでに首を絞められ死にかける。
それとは関係なく、僕は奏斗さんへ甘い言葉を囁かない。
「あぁっ··、すっごい締まる」
「センセ、ナカで噴くなって··ん、はぁぁ····ナカ熱 ぃ····」
「ぐ····ぁ··ゔ····」
意識が朦朧とする中で、奏斗さんが耳元に言葉を落とす。
「愛してるよ、れ··ハニー」
ぶわわわっと鳥肌が立つように、耳へ流し込まれた快感が全身を巡る。同時に深く達し、下半身が痙攣して芯のナカを掻き回す。
「んぁっ、センセッ、あっ··すげ、噴きすぎ····腹っ、苦し····」
何度も噴かされ、芯の腹を満たしてしまったらしい。けれど、奏斗さんは責めるのを緩めてくれない。
何度も指で頸動脈を絞めてはイイところで離し、意識をその手で支配され、僕はその度にイク。ナカを掻き乱されては、深く深くイク。
下腹部が少し膨らんだ芯は、苦しそうだが目をトロンとさせている。甘ったるい視線を僕に送り、愛らしく『ちゅぅ』と強請り呼びつけた。
奏斗さんに奥を抉られないよう、ゆっくりと唇を奪いにいく。けれど、唇を重ねた瞬間、妬いた奏斗さんに奥を貫かれた。
無理な角度で捩じ込まれ、腹の底に鋭い痛みが走る。
「っは··、これも締まる。痛いよね? 気持ちイイ?」
「やべぇ、表情 、して··狂ったコト、聞いてんじゃ··ね··んぶっ····」
腰を叩きつけられた拍子に、芯の奥も貫いてしまった。僕の腰が痙攣するものだから、芯の奥を高速でピストンしている。
ゆっくりと深くされるより、小刻みに出入りされる方が込み上げるのだ。僕は、芯の顔が横に向くよう頬を押さえつけ、吐き出した胃液が戻らないようにする。
「芯、ごめ··また出る」
その後も、僕は幾度となく芯のナカを精液と潮で汚した。奏斗さんが満足するまで、そのままおおよそ3時間。
開放された頃には、芯の意識が飛んでいて、僕も限界ギリギリだった。
芯のナカから出ると、信じられないくらいの量が溢れてきた。奏斗さんが芯の下腹部を踏むと、ブビュッと汚い音を鳴らして奥に残っていたモノが噴出する。
それを見て興奮した僕と奏斗さんは、あと2時間ほど延長戦を楽しんだ。けれど、僕は途中で気を失った。
翌日、目が覚めると僕たちは、惨状の中でぐちょぐちょのまま雑魚寝していた。
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