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終章-4

 せめて、  せめて今は、清明に心残りをさせない言葉を。 「生きます」  凛の最後の言葉。  清明がこの世で聞いた、最後の言葉。  愛しそうに清明が微笑む。  凛がどんな気持ちでその言葉を口にしたか分かるから、  今、誰よりも凛を愛しいと思うその笑顔で返した。  さよならの代わりに、生きるという約束を。    そして。    蒼天に一機、飛来神が飛び立った。護衛機もなく、たった一機、凛と飛び立って行った。

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