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終章-3

「ほら、また泣く」  両目に涙をいっぱいに溜めたまま、自分のマフラーを掴んだ凛に微笑むと、マフラーごとその腕を清明が引く。そして耳元で言った。 「凛、この戦争は直に終わる。生きるんだ」    目を見開いて凛が清明を見る。確信に満ちたように清明が頷いた。  生きて欲しい。  自分が言いたかったことを、また清明が言った。  こんなにも心が繋がっているのにどうして終わった戦争の後を一緒に生きられないのだろう。    清明が白いマフラーを外して凛に渡す。  神聖な儀式のように、凛はそれを受け取った。

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