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「気持ちいい? ねえ、ここは、どう? 言って?」 「ひあぁっ! やめっ、深い……あ、あ、はぁ……ッ」  突き当たりにぶつかるような衝撃は、ビリビリとあまい電気信号になって頭のてっぺんを駆け抜けた。チカチカと目の前が明滅している。下半身は熱の塊になっていて、このまま融けてしまうんじゃないかと思うほどだった。  熱くて熱くて目の前が霞んでくる。足の間で激しく腰を振る真宮は、いくつも汗の雫を藤崎の白い肌に落とす。 「……ごめん、俺、もうイきそう」  切羽詰まったような真宮の言葉に、胸の奥がキュッと切なくなった。自分の中に彼の痕跡が欲しい。そう思うと真宮を締め付けてしまい、反発するように彼のペニスは膨張する。 「イって、あんっ、……はあっ、は……あ、あああっ……」  律動が早くなる。それに合わせて粘っこい音も大きくなり、藤崎の体の中で真宮が硬さを増し体積を膨らませ、張った鍵の部分で引っ掻いてくる。もうすぐ彼が自分の中でイくのだと思うと、信じられないほど感じてしまった。  早くなる抽挿に、藤崎は規則的なブレスを漏らしながら高みへと押し上げられていく。藤崎の足先がブルブルと震えだし、無意識に腰を揺らしながら双珠がせり上がってくるのを感じた。 「やっ……だ、イクっ、でっ……ああっ! ひんっ……!」  トロトロと先走りを垂れ流していた先から、白濁した液体を吐き出す。それは一度で終わらず、真宮が腰を打ち付ける度に何度も押し出された。藤崎の腹の上には真宮が落とした汗と精液で濡れている。そして真宮の息づかいを聞きながら、彼の絶頂の声を聞く。 「……くっ、あっ」  囁くように小さな声が聞こえ、ひときわ激しく真宮が腰を打ち付け、肉のぶつかる音と共に動きが止まる。ビュルっと尿道を駆け上がってくる情熱を感じながら、下腹部で熱いものが広がっていく。 (出てる……中で、真宮くんのが……)  ビクビクとペニスを痙攣させ、何度か腰を揺らしながら最後の一滴まで注ぎ込むように震えた。藤崎の体の上へ倒れ込むように体を重ね、首筋に真宮の荒い息づかいを感じながらゆっくりと目を閉じた。 「は……あ、……すごかっ、た」  掠れた声で呟くように言えば、チュッチュッと鎖骨や顎にキスをした真宮はクスッと笑った。 「よかった、です。でも、慣れてなくて、すみません」 「また、謝ってるし、しかも丁寧語にもどってる」  藤崎もクスリと笑い、そんな真宮を愛しく思った。  まだインサートされたままのそれは衰えていない。真宮が何か話す度に体の中で声が響き、次の刺激を欲して体が熱くなるのが分かった。 「――真宮くん、もう一回、したい」  今度は真宮も全部脱いで欲しい、触れている面積は多い方がいい、全身で愛してると気持ちが伝わるから。そんな風に言うと、彼は顔を真っ赤にさせたが、それでもゆっくりと頷いた。 「ん……分かりました」  向かい合った近い距離にある真宮の顔は、幸せそうに微笑んでいた。額にも瞼にも頬にもたくさんのキスを降らせながら、再び高まっていく興奮に体を震わせる。  体の中のに埋めているペニスで中を擦るように、真宮は徐々に腰を回し始めた。つま先から指の先、髪の一本一本まで、全てを彼の色に染められていく快感を想像して、ゆっくりと目を閉じた。

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