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 真宮は藤崎の顔を見たがり、乗せていた腕をやさしくどかされた。泣きたくなるような切ない感情がせり上がってくる。潤んだ瞳を覗き込んだ彼は、できるだけやさしくするから、と啄むように何度もキスをしてくれた。  藤崎の腰を掴み、自身の太腿の上へ乗せるように引っ張られた。両足は大きく開脚し、勃起して赤く割れた鈴口からカウパーが溢れだしているペニスも、全て見られている。その時間をとても長く感じながら、見下ろしてくる真宮の顔は雄の獣のようだった。無意識なのか、真宮が唇を舐める仕草にときめいていた。  そして弾けそうな起立の先端が、綻んだ後孔へと当てられた。ゆっくりと侵入を試みるが、彼の吐き出した精液だけでは潤いは足りずに、薄い粘膜を引き攣らせながら、ゆっくりペニスが侵入する。真宮も辛いのか、時々体を引きながら両手で細い藤崎の腰を掴んだ。 「きつ……いっ……、ね、大丈夫? 無理させてたら、ごめ……」  途中まで入れたところで腰を止められる。そして引き抜こうとするから、ギュッと真宮を食い締めた。 「ちょ、藤崎さ……締めないでッ」 「ふっ、あ、……平気……、真宮くん、――そのまま、入れて」  そう言って笑うと、興奮した真宮の吐息が聞こえ、「分かった」と口にする。奥まで早く欲しくて、少し挿入されたペニスを飲み込もうと内壁を蠢動させて誘う。煽られたことで歯止めを失った真宮は、そのまま一気に奥まで突き挿した。 「あ、あ、あっ、んっ、ふっ……ああっ!」  擦って欲しかった場所に届いた摩擦は濃密な快楽を与え、押し出されるように嬌声が洩れた。体の中で熱の塊がドクドクと脈打っている。狭い器官が真宮の形に変えられていく。生きもののように動く藤崎の中は、それでももっと強い刺激を欲していた。貪欲に粘膜が真宮を欲しがっている。 「あっ……はぁっ……すごっ、中、すごいッ」  ズリュと僅かに腰を引かれ、痺れる振動が体の中で響いた。肉が絡み合う感触に身震いをしながら、力をなくしていた藤崎の若雄がピクンと反応する。 「んあ……やっ、あっ、ああっ!」 「少し、強くしたい……いい?」  小刻みに腰を動かしながら吐息混じりに言われ、激しく突いてくれない真宮に焦れていると、彼は藤崎の返事を待たずに力を入れ始める。 「んっ、んっ、あっ、ああっ……ひっ、あ、はんっ」  抽挿を早くし、根元まで挿してはギリギリのところまで引き抜かれ、一番深いところを彼の熱で穿たれた。生々しい感覚が体の深い場所を開いて暴き、快楽を引きずり出される。  大丈夫、大丈夫、と宥めるように真宮の手が藤崎の性器にかかった。腰の動きを緩めてはペニスを撫で、反応を見ては体の奥を抉るような動きを見せる。背骨の中の神経が何かに引っ張られるような刺激を、藤崎はヒクッと喉を鳴らして享受する。

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