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約束 —掻き捨てる—
ぐぬっと少し太い指が追加で入ってきて、ジェイスが指を入れてきたのだと分かった。
「んんんんふぅっ……!」
「たまんねぇな、入れてぇ……」
「ダメだよ、ジェイスは洸也の後ね」
「Oh…」
そっか、グレイはこの後ジェイスを抱くんだ……。少し照れ臭そうに笑ったジェイスから、嬉しそうな気配がした。
グレイとジェイスの指がバラバラに動いて、読めない動きに自分の膝を抱えたまま身悶えた。
「あ゛ぁっ! もういい、もういいからぁ!」
グレイが指を抜こうとすると、ジェイスも一緒に俺の中から指を抜いた。
「洸也、もう一回おねだりして?」
「はっ……はぁっ、はぁっ……ッ――入れて」
「いいよ、愛してるよ洸也」
グレイのが軽く押し当てられただけで、俺の尻穴はぐぷんと奥まで簡単に咥え込んだ。
「ンンンンンッ!!」
「あぁっ、気持ちいい……凄く気持ちいいよ洸也」
色っぽくため息を吐くように、俺の体で感じるグレイに胸がキュッとする。
体重を乗せられて、1番奥まで押し入りながらキスされると、余計に動悸が激しくなった。
グレイはお互いの歯が当たるほど、奥まで舐めようとしてきた。眉間にシワを寄せて、気持ちいいのに耐えるような表情に、嬉しさと愛しさのようなものが込み上げてくる。
いつもは余裕そうにしているのに、俺を抱く時の必死な顔……すっげぇ好き。
「あっ……俺、グレイの顔、見ながら……すんの、好き……」
「――……僕の顔好きなの?」
「んっ……好きッ!」
「僕も、恋人セックスは大好きだよ」
恋人セックスってなんだよ……俺とお前は恋人なんだろ? そんな名称付ける方が、野暮じゃないか?
母国語じゃないから、英語だったらもっとロマンチックに表現してくれたのかもしれない。
「グレイ、もっと……ッあ!?」
もっとキスしたくて、気持ちを昂らせたくて、本当はその体に手を伸ばしたくて……。
そんなタイミングで、俺の頭の方にいたジェイスが手を伸ばして俺の体を撫でた。ゾクゾクッと快感が昇ってきて、抱えた足を思わず引き寄せた。
「触るくらい、いいだろ?」
「洸也が気持ちいいならいいよ」
あぁっ、また二人から嬲られるのか……そんな期待まじりの感情でジェイスを見上げた。
「ジェイ……ッんぅっ!」
両手で俺の乳首を指先で転がして、指で弾かれて、下半身にズンズンと刺激が響いてくる。
その快感がグレイに突き上げられることで、脳天に打ちつけられるみたいで……ヤバイ、気持ちいいッ!
「あぁぁぁっ! きもちッ……気持ち……んっひぃっ!」
「洸也の高い声、すっごく燃える」
グレイから嬉しそうに揺さぶられたら、余計に感度が上がりそうだ。ジェイスが乳首をつまむ力を強めて、押し潰されて、ぎゅぅぅぅっとグレイの性器を締め付けたのが分かった。
あっ……ダメだ、もうメスになってる、俺……グレイにハメられんの好きすぎて涙出てきた。
「あ゛ぁっ! ああっ! もっとぐちゃぐちゃにして……」
「そんな素敵な事言われたら! 僕の全部をあげたくなっちゃうよ」
足を支えていた手に、グレイが上から手を重ねるように持って、激しく最奥に打ちつけてくる。
「ああぁぁぁっ!!! すごひッ……あ゛ぁっ、んんんんゔゔっ!!」
とぷっ、とぷっと、グレイに突かれる度に自分の性器から精液が溢れた。イッてる……! 俺ッ、イッてんのに!! まだ気持ちいいっ!
気づけばジェイスは俺の眼前で、かなり興奮気味に自分のを扱いている。
ただでさえ大きいそれが、はち切れそうで苦しそうで、思わず口を開けて舌を出した。
俺の仕草に気付いたジェイスが、口の中にその巨根を差し込んできて、軽くゆらゆらと口の中で動かす。
「ん゛んっ……んんんんっ!」
「洸也、自分から咥えたの? 偉いね」
かなり激しく俺を突き上げるグレイが、息を切らしながらスピードを緩めず中を抉ってくる。
前立腺を潰しながら1番奥まで叩きつけられる流れを、何度も何度も繰り返されて……全身が気持ち良すぎて、足先まで下半身がガクガクと震えた。
ジェイスも激しく腰を動かしたそうにしていて……あぁ、どうしよう……また喉の奥まで突き入れられたら……! そんな恐怖心も、俺の感度を上げる材料にしかならなかった。
「コーヤは舐めてると興奮するよな?」
ググッと喉の奥にジェイスのが入ってきて、喉がギュッと締まった。
「ん――ッ!! ――ッッ!!!!」
「あー……最高ッ、洸也の中に出しちゃいそう」
「――ッ!! かはっ!」
ずるっと喉からジェイスが出て、脳みそに酸素が供給される快感に体が震えた。
「出していい? 洸也の中ッ!」
「ぁっ……だ、して」
カスれた声で、小さく絞り出した声で、おねだりした。
「ああっ、洸也ッ! 来ちゃうよ、本当に出ちゃうっ……あ゛っ!」
俺の胸の上に頭を押しつけて、ブルッと震えたグレイに、ゾクンとした……出される! 今日は出される!
『――ッ、何よりも君を愛してるよ!』
"I love you"って言葉が聞こえた。
男に言われて、こんなに嬉しくなる言葉になるなんて……!
「んぐうっ……!!!」
グレイが俺の前の性器を扱いて、高ぶる気持ちに呼応するかのように、強烈な快感が頭の中で弾けた。
何も思考できないまま、グレイに種付けされるのを待っていた体は、ずるりと抜かれた排泄感で身悶えた。
「ふあっ!?」
「――ッア゛ァッ!」
グレイが声を上げて、震えながら俺の尻に向かって精液を引っかけた。
なんで……出すって言ったのに! グレイのその行動に、本気で泣きたくなった。欲しかった……グレイを受け止めてあげたかった……一番奥に、熱いのを吐き出して欲しかったのに。
涙が溢れて止まらない、全身が性感帯になったみたいに、シーツが触れているところでさえゾワゾワする。
それなのにグレイは、なんだか名残惜しそうに、俺の尻穴にひっかけた精液を、性器で塗り込んでいる……。
そんなことするくらいなら、出してくれたらよかったのに……! 敏感になっているところにツポツポと出し入れされて、ただただ快感に打ち震えた。
「本気で中に出しちゃうところだったよ……ちょっと出ちゃったかも」
全部出して欲しかったとは言えなかった……そこはもう意地だった。前にも出していいって言ってるのに……。
そんなに俺が腹壊して、ヤれなくなんのがイヤなのか!? 口では愛していると言われたのに、行動は体目的であるかのようで、虚しさを感じてしまった。
俺の体を拭こうとジェイスがタオルを持ってきたが、ギンギンに勃ったままのそれが辛そうだった。
そんなの見てたら、甘んじて拭かれているわけにはいかないだろ! ジェイスからタオルを奪うように取り上げた。
「俺はいいから、次……ジェイスの番だろ」
グレイは俺のその言葉に呼応するように、ジェイスを後ろから押し倒した。
「もう準備できてるね、そんなに僕とセックスしたかった?」
グレイがジェイスのお尻の割れ目を広げて、中を確認するように見ていて……広げられる感覚が伝わってくるみたいで、ゾクっとした。
「俺とグレイがヤってる間、自分の尻穴準備してたのかよ」
なんか健気で可愛いな……グレイはジェイスをビッチと言うが、俺は他のヤツとヤッてるとこなんて知らないから、ジェイスはグレイの事を愛してやまないようにしか見えない。
「おりこうさんだろ?」
反対を向いていたジェイスが、首をこちらに向けて目が合った。少し照れ臭そうにヘラっと笑ったのが可愛くて、思わず口元に手を当ててつられ笑いを誤魔化した。
そのままグレイはジェイスになんの前戯もせず、それを突っ込もうと性器を押しつけて……。
「えっ! ジェイスのは舐めてやんねーの?」
さっきジェイスがして欲しそうにしてたから、てっきりジェイスにもしてやるもんだと思ってた。
なんとなく湧いた疑問をぶつければ、二人は目を丸くして俺を見た。
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