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1話ー俺達がアイドルに!?

 玲音、諒馬、京平がしている仕事というのは、ゲイビ男優だ。  最初の頃は京平と社長がメインだったらしいのだが、玲音そして諒馬が入った事で更に急成長して来た事務所でもある。  京平と玲音だけでもそこそこ売れていたDVD。 そこに諒馬が入る事になり3Pの仕事になると本当に三人はゲイビ業界では知らない人はいない位の有名人になったようだ。  そこで更に社長が考えたのは、その三人をアイドルにしようと今企画中のようで、今諒馬達三人はスタジオに集まっている。  そのスタジオというのは、都会から少し離れた所にあって、本当に一日に何本と撮れるようになっているようなスタジオだ。 これも三人でゲイビを作るようになってからゲイビの売り上げも好調だった為、作れたスタジオでもある。  今はこの三人メインでも売れているのだから儲けているとは思うのだが、人間というのは欲深い者で、更に何かをやって儲けようと考えているのであろう。 「君達のはアイドルもして欲しいんだけど……」  今日はスタジオ内で話をしている訳ではなく一階にあるロビーのソファで話をしている四人。 いや、この後に撮影も控えているのだから、そこで話をする事が出来たのであろう。 「アイドルって?」  その社長の話に一番最初に反応して来たのは玲音だ。 「ゲイビのお仕事もしてもらうのだけど、君達はアイドルにもなってもらって、ほら、今流行りの握手会とか歌とか踊りとかっていうのをしてもらいたいんだけどなぁー」 「あ! そういう事ー! いいねぇー! 僕、そういう事してみたかったしねぇー!」  そう乗って来たのは玲音なのだが、他の二人というのは、まだ乗って来てないようにも思える。 「え? 社長……僕もですか?」  そう不安そうに社長に質問しているのは諒馬だ。 「勿論、そうだけど……? 何か不満な事でもある?」 「え? あー、いやぁ、僕でもアイドルになれるのかな? って思いましてね」 「え? そこは、十分なんじゃないのかな。 それに、今はこの三人で活動しているようなもんなんだから、きっと、三人じゃないとダメだと思うのだけどなぁ……」 「え? え? え? って事は京平もアイドルになるのー? え? 本当に本当? もう、僕からしてみたら京平はもうアイドルみたいなもんなんだけどなぁー。 ま、いいか……京平のファンはいっぱいいたとしても京平の恋人は僕なんだからさ」  そんな玲音に社長はクスリとしながらも、 「ま、そういう事だからさ……。 それに、この三人だから、ゲイビの売れ行きも好調なんだからさ、多分、三人で行動しないと売れないんじゃないのかな?」  そう言われてみればそうなのかもしれない。 この三人で活動しているからこそゲイビだって売れているのだから。 もし、逆にこの三人ではなく京平と玲音だけでアイドル活動しても何か足りないのだから、売上が落ちてしまう可能性だってあるのだから。

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