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43話 ※
「きょ、京平さん……」
そう言って涙目で京平の事を見上げる玲音。 きっとそれだけ気持ちいいという事なのであろう。
「ふふ……玲音ちゃん。 今日は好きなだけ気持ち良くなっていいんだからねぇ。 寧ろ、一人でヤるよりか、こういう事は二人でヤった方が気持ちいい事なんだって事を教えて上げる」
そんな事を言う京平。 確か、最初の設定は玲音と諒馬が京平の所へと来て、どちらかを選ぶという事ではなかったのか。 と思う程なのだが、きっと京平の中でもうSというスイッチが入ってしまったのかもしれない。
確かに当初とは違うのだが、二人がネコという設定は変わらないようだ。
だって京平は玲音だけではなく諒馬にもシているのだから。 そこだけは京平も頭の中に入れているのかもしれない。 いやもしかしたら京平の場合には今日はもう諒馬もネコというのを入れておいて、今日はトコトン諒馬の事を気持ち良くさせる気満々なのであろう。
「やぁん! きょ、京平さん……。 京平さんの手って、大きくて……指長くないですか?」
「そうなのかな? だけど、この手で今日は君の事を気持ち良くさせて上げるんだけどな」
その京平の言葉に顔を真っ赤にする玲音。
演技だからというのもあるのかもしれないのだが、玲音の場合にはもしかしたら本気なのかもしれない。 だって京平と玲音というのはリアルでも恋人同士なのだから、そんな事を言われたら、嬉しいとか恥ずかしいとかっていう感情が入り混じるからだ。
だが、諒馬の場合のはそんな感情は一切無いだろう。 だからまだ今もそういった感情みたいなのは顔に出てないのかもしれない。
そんな玲音に対して、未だに無表情でいる諒馬。 京平はそこに気付いたのか、
「何だか、諒ちゃんは玲音ちゃんに比べて楽しく無さそうなんだけどな。 ま、とりあえず、今の勝負っていうのは、今の所、玲音ちゃんの方が上なのかもしれないなぁ」
その言葉で諒馬の方は当初の設定を思い出したのか、目を見開き、京平の事を見上げる。 それに気付いた京平はカメラには見えないように諒馬に向かってウィンクをするのだった。
何だかその京平からのアイコンタクトからは、何か言われているような気がする。
それに気付いた諒馬は諦めたかのように、体から力を抜いたようだ。
京平は暫く二人の間に座って、二人の胸の突起を指先を使って、摘んだりコロコロとしているだけに思える。
もしかしたら今の諒馬というのは試されているのかもしれない。
既に京平からアイコンタクトで何かを言われてしまっている諒馬。 きっと、それを実行しないといけないという事なのであろう。
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