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②
「わわっ…え、まじモン…?」
問えば困ったように頷く綾兎。
どんだけ可愛いんすか、コレ…。
「う~ん…で先輩は恋人のオレに、この可愛くなっちゃった姿をひと目見せてあげようと思って。わざわざこんな時間に呼び出してくれたんスね?」
「断じて違う!!」
じゃあなんでと、少し寂しげに問い返す芝崎に。
綾兎も難しい顔をして、重たげな口をボソボソと開く。
「だからっ…脱げないんだ、この服…」
「えっ、そうなの?」
こくんと頷く綾兎、更に続けた。
「その神とやらが…去り際に、言ったんだ。」
唯一、この呪い(?)を解く方法を。
それは…
「しっ、芝崎にしか…脱がせられないって…」
(ナイス神様─────!!!)
困り果て、今にも泣き出しそうな綾兎に対し…
芝崎の脳内は残念なくらいに忙しなく、沸き踊っていた。
まさに神様からのプレゼント。
日頃の行いが功を奏したのかどうかは判らないが…
彼は心から神に感謝した。
「…解りました。オレ、先輩のために一肌脱ぎますね!!!」
何故か勢い良く上着を脱ぎ去る芝崎。
「たのむから、早く脱がせてくれ…」
文章だけだと、えらい積極的に思えちゃう綾兎の台詞。ウルウルと懇願する様など見せられたら、芝崎は悶えるしかない。
「じゃ、とりあえずベッドにでも行きましょっか…」
「?わかった。」
───────・・・
「……………ド変態。」
「だってだって~、先輩が可愛い過ぎるんスもん!!」
「ばっ…バカ、もう散々しただろう!!」
「え~まだたったの3回ッスよ?折角ネコさんになったんだし今のうちに、ね…?」
ガバッとのし掛かってくる芝崎の姿に。
綾兎ははっきりと狼の耳と尻尾を…見たのでした。
おしまい♥️
グダグダでサーセン( ´_ゝ`)ゞ
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