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⑬
side.Akihito
「じゃあ、いくねっ…」
「ん…いつでもいーぜ。」
ぎこちなく腰を浮かし、深呼吸する保。
その様子をじいっと観察してたら、照れ臭そうに目を逸らされて。ぎゅっと目を瞑っちまった保は手探りで俺の雄を掴み、自身の蕾へと押し当てた。
「バカ…目ぇ開けねーと、判んねぇだろ?」
「ううっ…」
自分からするのが、よっぽど恥ずかしいんだろうな。
目を開けられない保の手元は覚束ず、先走りに濡れた俺のモノは一向に収まる気配もない。
焦って更にオロオロしちまう保に、苦笑しながらも。しょうがねぇなと手を伸ばして腰を支えてやる俺は、右往左往する保の手をぴたりと導いてやった。
「ホラ、ここ…ゆっくり降りてきな?」
「んん、ぁ…」
俺の声に導かれ、保が腰を埋めていく。
秘部にあてがった亀頭が少しずつ保の中へとめり込んで…
グチグチと肉が擦れる音が、静かな室内に反芻した。堪らず保が切なげに顔を歪める。
「力抜け、保…」
「ひっ、ぐ…」
緊張で身体を強張らせる保を宥めるため、ポンポンと腰をさすって落ち着かせてやる。
言われて保は短く息吐いて。
幾分表情を緩めてから、更に俺を取り込んでいった。
「ゃ…あつッ、い……」
確かに、熱を帯びた俺の身体は、いつにも増して高温だ。
元々熱い保の腸内、ソコへ更に煮えたぎる欲の塊をぶち込んだなら。お互いドロドロに溶けてしまうんじゃねぇかってくらい、繋がった箇所は熱く波を打った。
「あっあっ…はい、たっ…?」
「ああ、上出来だ…」
ぴちりと尻を俺の下腹部に密着させ、保はほぅ…とひと息吐く。
奥まで沈めたソレの刺激に、生理的な涙を零した保は。崩れるよう上体を倒し、俺の肩口へと顔を預けた。
「キツいか…?」
「ん…ちょっと、奥まで入っちゃったから…」
声を掛けると、保は平気だよと笑ってみせる。
そうは言っても、挿入したモノが中に馴染む間は、暫く動けなかったから……。
保は変わりとばかりに、すりすりと俺の肩へ頬を寄せてきた。
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