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*プロローグ*
よく通る声、真っ直ぐ伸びた背筋、綺麗に揃えられた指先。
「うわぁ」
密紀は目を輝かせてステージを見つめた。
翻る長ラン、白いハチマキとタスキ、校章が描かれた腕章。
聖院学園応援団。
「綺麗…」
密紀は胸の前でぎゅっと両手を握って食い入るように舞台を見つめた。
中央で堂々と手を振る団長はもちろんかっこいいのだが、密紀の目は何故か、舞台上手一番奥の長身の団員に釘付けになっていた。
この人が一番かっこいい。
密紀の胸が高鳴る。
この人のいるこの学園に来たい。密紀は心からそう思って、まるで網膜に焼き付けるように、その団員から目を離さなかった。
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