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エール1-4
聖院学園の制服はブレザーだが、応援団服は伝統の長ランで、団長を中心とし、統制の取れた演武は最高にかっこいい。聖院学園の生徒なら誰でも一度は団員になってみたいと思う勇姿だった。
密紀は階段を降りようとして立ち止まる。自分が今いる校舎の三階に『応援団議事室』があった。普段応援団はそこで活動の計画を立てている。応援団は校外からの来客も多いため、対応出来るように専用の部屋が与えられている。いわば生徒会室のようなものだ。行事への参加や応援計画は全て応援団に一任されており、学校側も滅多なことでは口出ししない。
その代わり全責任を負う覚悟で活動をする。高校生という年齢や立場に甘えない、応援団員にはその自覚も必要なのだ。
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