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第一部 堕ちた英雄

「明日はな、客を連れてくる……おい、いつまで惚けているオルガ」 シーツを噛んで事後の余韻に身体をヒクつかせていたオルガは、デイトリヒの言葉に身体を起こそうとする。 だが、まだ腰がガクガクしていて、力が入らない。またベッドの上に身体を沈み込ませ、目線だけをデイトリヒに向けた。 「客……とは、どういう事だ……」 「なに、最近貴様はこなれて来て、俺が何をしても善がるようになった。つまらんからな、趣向を変えてみる事にした」 もう、3カ月以上この生活を強いられているオルガは、確かにもうデイトリヒに抱かれるのは慣れた。 最近は奥を突かれても感じるようになって来て、遅漏のデイトリヒが射精するまでに何回もイクようになった。そうなると長く続く行為も、前よりは辛くはない。 今日も上に跨がらされ、自ら腰を振らされたが、それも自分の快楽の為だと思えばまだ気が楽だ。 「家臣らに貴様を使わせてやろうかと思ってな」 「な、に……?」 ぞわりと、嫌な汗が背中を伝う。 デイトリヒ以外の複数の男にこの身を性処理に使われる。 すでに犯され慣れた、この見目の麗しい男になら、なにをされても大した苦痛はない。 オルガの身体は既にデイトリヒのものだからだ。 だが、知らぬ男達に嬲られるのは、耐えられない。 「そ、それは、許してくれ。お願いだデイトリヒ様、せめて、貴方だけに仕えさせてくれ」 「ははは、最近の貴様は妙に献身的だが、俺に惚れでもしたのか?」 「そうではない。……だが、そんな、不特定多数と行為をするのは」 「ふん。俺専用の性奴なら耐えられるが、公衆便所は耐えられないということか」 俯くオルガの眼前に、デイトリヒのつま先が突きつけられる。 頭を鷲掴みにされ、足の甲に顔を押し付けられた。 「俺がやれといえば、100人でも相手しろ。当然だろうが。……足を舐めろオルガ」 言われるがまま、オルガはデイトリヒの足の甲に口付けて舌を這わせた。 デイトリヒは綺麗好きだ。 毎晩抱く前に下男にオルガを洗わせるのと同じで、デイトリヒ自らも綺麗に身体を洗ってからベッドにやってくる。 だから、足を舐めるのも苦ではない。 初めて性器を舐めさせられた時も、石鹸の匂いしかせず心底安堵したものだ。 指の股に舌を入れて愛撫する。 デイトリヒは柳眉を寄せて、気持ち良さそうな顔をした。 若く美しく清潔で、オルガに抱かれる快楽を目覚めさせたこの男だけなら、まだ耐えられる。自分は『デイトリヒの』性奴隷。それはもう受け入れた。それ以下には堕ちたくない。 「…ん、ぷ、……後生だ、頼む……貴方に尽くすから、他の男など」 「……ふん。気色の悪い。貴様にそんな殊勝な事を言われても嬉しくはない。……だが、俺に尽くすか。はは、もはや、性根から性奴隷になったな」 足の親指をちゅうと吸いながら懇願すると、デイトリヒは機嫌が良さそうにそう言った。 必死に足に舌を這わせていたオルガは、髪を鷲掴みにされ顔を上げさせられる。 「今自分がどんな情けない面をして、俺の足を舐めていたか分かるか?そんなに俺の足が美味いか」 「……は、い……」 「はははは、そうか。従順になったものだ。……俺に尽くすというなら。明日は止めてやろう」 髪をから手を離し、デイトリヒはベッドから降りた。ほっと胸を撫で下ろしてオルガはベッドに沈み込む。 ふと、デイトリヒの前がまた膨らんでいる事に気が付いた。 デイトリヒは一回出したら行為を終える。遅漏だからか、何度も射精する事はない。行為が終わった後また勃起するのも珍しかった。 「……デイトリヒ様、もう一度したいのなら、どうぞ」 気を回してそう言うが、デイトリヒは首を振る。そして、今迄見たことのない笑みを浮かべた。軽蔑に満ちた嘲笑や、憎悪に歪んだ笑みでは無い。 普通の、嬉しそうな顔だ。 「もう一度すると、長くなる。そんな気遣いはいらん」 そう言い残して、デイトリヒは部屋を出ていった。 長くなるとは、いつも以上にということだろうか。そう考えて、オルガは少し身震いする。デイトリヒが何度もやりたがる絶倫でなくて良かった。 小一時間ほどして、いつもの下男がオルガの部屋にやって来た。 果物とパンと野菜の煮込みの食事を、盆に乗せて運んできてくれたようだ。 ここに来て、オルガは肉類を一切与えられていない。量も女の一人前ほどだ。はじめは辛かったが、今の細く萎えた身体には、もうこれで十分だった。 しかし、下男はいつもベッドまで食事を運んでくれるのに、今日は部屋の隅のテーブルに運んで皿を並べてしまう。 「オルガさん、良かったですね。今日から鎖は外していいとデイトリヒ陛下はお許しくださいました。テーブルで食事できますし、身体も自分で洗えますよ」 驚愕に言葉も出ないオルガから、下男は鎖を外してくれた。 じゃらん、と聞き慣れた鎖の音がして、手足から枷が外される。 長い間縛られていた手首足首は、ひどく擦れた傷があり、鬱血の痕が残り色が変わっている。 それでも、手足を自由に動かせる喜びにオルガは声をあげて笑った。 「ははは、自分で歩けるのか!じぶ、あっ」 ベッドから降りようとして、その場に尻餅をつく。足が萎えていて、うまく立てなかったのだ。 ゆっくりベッドに手をついて立ち上がる。 今度はちゃんと立つ事が出来たが、歩くのは身体がふらついて苦労した。 あんなに逞しかった身体は、今はほっそりとしてきてしまい、腹筋もうっすら溝が残る程度だ。 もはや、武人の身体ではない。 「なあに、じきにちゃんと動けるようになりますよ。デイトリヒ陛下が来るまでの時間、運動して待てばいいんです」 そう慰めてくれる下男に笑みを向ける。下男は一瞬なぜか複雑そうな顔をした。 テーブルについて料理の皿を目の前にすると、人間に戻った気がする。 デイトリヒは、オルガに情が湧いたのだろうか。それか、オルガがデイトリヒを慕っていると思ったのか。 いずれにせよ都合が良い。 料理の皿に添えてあるフォークを手に取る。 次の瞬間、オルガは側に居た下男を引き寄せ、その首にフォークを突きつけた。 「うぐ!お、オルガさん!?」 「……すまない、貴方に恨みはない。むしろ感謝をしている。3カ月、よく世話をしてくれた。……最後に、協力してくれ。ここから出たい」 下男はまた、複雑そうに顔を歪めて頷いた。 服のポケットから鍵を出し、オルガに手渡してくれる。 「部屋を出たら右の階段を降りてください……オルガさんが逃げないよう扉は閉まっているが、この鍵で開く」 「すまない、ありがとう」 「……いいえ。礼はいりません」 下男のみぞおちに拳を叩きこむと、ぐうっと呻いて気を失った。その下男から服を奪い身に付けると、オルガは部屋を飛び出す。 なんとかここから逃げ出して、イスタに帰る。そして、囚われた部下達を助けるため軍を率いてまたこの場に戻ってこなければ。 そう決意し、萎えた身体を奮い立たせた。 オルガが居たのは古い城か、砦の中だったようだ。薄暗い石壁の廊下を重い足を引き摺り走る。 階段をほとんど転がり落ちるように降り、その先にあった扉に飛びつくいた。 はやる気持ちを抑えて鍵を開けて久しぶりの外へと足を踏み出した。 「…!?」 てっきり夜だと思っていたが、目の前が明るくてオルガは思わず顔を伏せ目を閉じる。 夜が明けていたのか、と一瞬思ったが、すぐに違う事が解った。 ざわっと何かの気配と、松明の油の匂いがする。 さあっと全身から血の気が引いた。 おそるおそる顔を上げる。 目の前には、十人ほどの兵士が松明を掲げ周囲を取り囲んでいた。 その先頭に、洗い髪を頭上でまとめバスローブを羽織ったデイトリヒがいる。 勝ち誇ったこの上なく機嫌の良さそうな顔に、オルガは全てを悟りその場にへたり込んだ。 「ははは、逃げられると思ったか?俺が貴様を寵愛して、監視を甘くしたとでも思ったか?俺に尽くすと言ったのはやはり嘘か?」 「……あ、……ちが、う」 「違わんだろう」 デイトリヒはオルガに歩み寄ると、髪を掴んで顔を上げさせた。 その美しい顔を歓喜に歪め、デイトリヒはくっくと喉を鳴らし嗤う。 全て、デイトリヒの手の中だった。 絶望して、オルガはただ呆然とデイトリヒを見上げる。 「……催した。舐めろオルガ」 「こ、こで?……そんな、兵が見て」 「なあに、此奴らは後で貴様を回すんだ。恥ずかしがる事はない」 「…な、あ、それは、しないと……」 「ふはは、貴様が俺に尽くすならと言ったろう。だが、貴様は逃げようとした」 バスローブの前をはだけさせ、デイトリヒは一物をオルガの顔に突き付ける。洗ったばかりなのか湿っていて石鹸の匂いがした。 初めからこうする気だったのか。 悔しくて唇を閉じて拒むが、デイトリヒは亀頭を無理矢理唇に押し当ててくる。 「舐めろと言っている。性奴隷の分際で、主人を拒むな」 「う、っ…」 「この場で、後ろの口を犯されたいか」 「……っ、あっ……あむっ……」 仕方なく唇を開き舌を出して亀頭の先を舐める。塩気のある先走りの味がした。 ぬるっと口の中に飲み込んで、上顎と舌で挟んで愛撫する。 「はは。美味そうにしゃぶるな。後で何本でもしゃぶれるぞ。嬉しいだろうオルガ」 ぐっぐっと喉の奥を突かれ、苦しさに呻く。 周囲を取り囲んでいる兵士達が、ジッとオルガを見ていた。侮蔑や軽蔑、好奇や好色の目。あるいは、同情の眼差しが、デイトリヒを性器を咥えるオルガに突き刺さる。 ぶるぶると身体が震えて、涙が出た。 一瞬感じた希望が砕かれ、また絶望に落とされ、オルガは心が壊れていくのを感じた。 「ふはは、久しぶりに泣いたな!始めの頃は泣いてばかりだったが、最近はすっかり慣れて詰まらなかったのだ。ははは、興が乗ってきた!……こいつを使いたい奴は、二時間ほどしてからこいつの部屋にこい。今夜は特別に使わせてやる」 オルガの口から無理矢理性器を抜くと、デイトリヒは兵士達にそう言い放った。 髪を掴んで引き摺るようにして、デイトリヒはオルガをいつもの部屋に連れ戻す。 部屋には、服を着替えたあの下男がいた。 オルガが食べなかった食事を片付け、机に一人分の酒の用意をしている。 下男はオルガを見て、なんとも残念そうに首を振った。 「よくやったな。貴様も使いたければやらせてやる」 「はい、ありがとうございます陛下。ぜひそうさせて頂きます」 そうか、彼は知っていたのか。オルガは先程の下男の表情が腑に落ちた。 デイトリヒは荒々しくオルガを床に放り出し、覆いかぶさってきた。 ベッドではない場所で、抱かれるのは初めてだ。 硬い床に転がらされ服を破られて、まるで強姦のようで、久しぶりに屈辱の苦渋を思い出す。 無理矢理に指で後孔を開かされると、さっき出された白濁が溢れて床に滴った。 「はは、オルガの尻が俺しか知らないのは、今宵限りか。そういえば、俺は口内に出した事はないな。今日からそれもされるんだ。練習しておけ」 そう言って、デイトリヒは下男に目配せをした。 下男はオルガの顔の側に座り込むと、オルガの頭を掴んで膝に乗せ、前を寛げた。ガチガチに勃起したそれを鼻先に突きつけられる。汗と性器の生臭い匂いがする。 「ふはは、舐めてやれ。散々貴様の下の世話までしてくれた男のちん×だ。丁寧にな」 「う、っ…いや、だ、デイトリヒ様、後生だ…うあっ!」 太腿を持ち上げられ、デイトリヒの性器がオルガの中に捻じ込まれる。さっきの精液が滑り、するんと入った。 奥の感じる場所を亀頭が打って、オルガの身体に火が灯る。 「いや、だあ!二人、で、二人だけで、デイトリヒ様あ!」 「貴様は、俺の情婦にでもなったつもりで居たのか?毎晩抱かれて勘違いしたか。これは復讐だと言ったろうが」 ぐぷっぐぷっと、デイトリヒの性器がオルガの尻を犯すと、抗いがたい快楽がデイトリヒを雌に変える。 目の前に下男がいて見ているのに、いつも通りのはしたない声が止まらない。 「い、ああ、んあ!は、ああっ!」 「ほら、舐めてやれオルガ。貴様に初めて精液を飲ませてくれるちん×だ。大事に奉仕しろ」 オルガの身体を身勝手に揺さぶりながら、デイトリヒはそう言ってオルガの顔を下男の股間に押し付けた。 観念して、オルガは目の前の性器に舌を這わせる。 生臭く、しょっぱい味に顔が歪んだ。 「っあ、…うぷ…!あっ!ふぅ!」 デイトリヒの清潔な一物とは違う、一日中働いて蒸れた男の性器を舐めさせられて吐き気を覚える。 咥える勇気が出ず、チロチロと先端を舐めていると、下男は焦れたようにぐいぐいと性器を押し付けてきた。 「うむっ!ん゛ん゛!?ぐ、ううっ!」 無理矢理喉の奥まで押入られる。下男はオルガの頭を掴んで上下に揺すり、ううっと呻いた。 「あ、あっ……オルガさんの喉きつ……ずっと犯してみたかったっ」 「っ…!ぐ、んぐ!ぐっ!ん!ンっ」 「良かったな、オルガ。後で尻も犯してもらえ」 下男に喉奥まで犯され息が出来ず苦しいのに、デイトリヒに無茶苦茶に腹の奥をかき混ぜられると、オルガの性器も張り詰めてしまっていた。 調教され尽くした自分の身体が厭わしい。 男を求めるようになったオルガの身体は、無意識の内に体内のデイトリヒの性器に肉壁を絡みつかせてしまう。 「しゃぶらされて、いつもより具合が良くなっているぞ。貴様は真性の男狂いだな」 「んぶ!ふ、んん、ぐぅっ!」 酸欠と快楽で目の前がチカチカして、もう限界だと思った瞬間。 口の中で性器がピクピクと震えて、ねっとりとした熱い粘液が喉に溢れる。 「あー、出るっ……はあ、すごい出てます……」 喉奥に射精されて、思わずその青臭く粘る精液を嚥下した。 すると急に身体がぶるりと震えて、体内のデイトリヒを強く締め付けオルガも射精してしまった。 「ん、んぶっ!ンンンーーー!?」 「はは、締まっていいぞ。イクほど美味かったか」 「は、すごい、オルガさんの喉マン×、搾り取られる」 絶頂しながら、オルガはボロボロと涙を流す。もう何も考えられない。 ぬぽんと口から萎えた性器が抜かれ、開きっぱなしになった唇の端から飲みきれなかった白濁が伝う。 「あー、あ、あー」 「はは、壊れたか?まだ俺は終わっていないぞ」 もうオルガはだらんと身体を弛緩させ、デイトリヒの突き上げに合わせて喘ぐだけしか出来ない。 今夜は二回目だからだろう。いつもより長いデイトリヒの責めを受けながら、下男の性器を咥え続けて何度も口に出される。顎が疲れきって閉じなくなった口から、唾液と白濁がタラタラと溢れた。 上下の口を同時に犯されて、オルガ自身も何度も射精している。 だが、もう何も感じない。 ただの物になった気分で、オルガは体内のデイトリヒを締め付けて、腰を振り奉仕した。 「ふっ、出そうだ、オルガ。どうして欲しい」 「あ、ああっ、はやく、ください、デイ、トリヒ、さまぁ、精液、を、わたし、の、中に」 「性奴らしく、強請れるようになったな。いいだろう、出してやる」 教え込まれた台詞を吐いて、デイトリヒの腰に足を絡める。 ぐぷんと深く抉られて、勝手にオルガの背が反った。 一番奥に熱い精液が迸るのを受け止めると、オルガの体内は喜んできゅうきゅうと性器に吸い付き、デイトリヒの精子を奥へ奥へと飲み込んだ。 ほとんど条件反射のように、デイトリヒの精液を受け入れるとオルガ自身も絶頂してしまう。もうほぼ透明の精液が、オルガの性器からもわずかに溢れた。 「あっ、あっ…や、あ、……」 「ふ、はは……もうグズグズだなオルガ……さあ。後は好きにしろ。俺はゆっくり鑑賞しながら酒を飲むとしよう」 ひくつく後孔からデイトリヒの性器が抜かれると、二回分の精液がとろりと流れ出た。 デイトリヒが離れるとすぐ、興奮の面持ちで下男が覆いかぶさってくる。 「あっ……嫌……だ……う、ううっ」 散々口で奉仕したのに、まだ腹につきそうなくらい勃起した下男の性器を見て、オルガは力無く首を振った。 自分は『デイトリヒの』性奴隷だと言う最後の拠り所まで奪われたら、どうなってしまうのか。 恐ろしくて冷たく強張った手足をばたつかせるが、下男に簡単に抑え込まれた。 「もう抵抗はやめてください、無駄ですよ。こんなスケベな身体なんですから。欲しいんでしょう。男が」 「いやだ、いや……違、ううっ……いや…だあ」 「誰のちん×でも咥え込む、男狂いの淫乱娼婦なんですよあんたは。ほら……その証拠にこんなに欲しがってる」 剛直を押し当てられて、オルガは固く目を閉じた。 ぐぷ。 体内にそれが入ってくる。 ぐぷん。 デイトリヒ以外の性器が根元まで入った瞬間。 淫乱に調教され尽くしたオルガの身体は、新しい男に喜び絶頂した。 (ああ。この男の言う通りだ。私は……誰の性器でも喜ぶ……娼婦だ) その瞬間。オルガ・ローレンスタという男の理性は死んだ。 ***** 「あっ、あー!んは、あは、い、いい、あっ!」 「はっ、凄……キツっ、もう、出るっ」 「んあ、はああっ!あつ、いい、も、イク、また、イ、あああーっ!!」 「ふ、う、絞られる……これはすげぇや、陛下が公務を放って毎晩犯してるだけの事はあるな」 「おい、早く代われ!後ろつかえてんだぞ!」 犯され過ぎて赤く捲れたようなっているオルガの尻穴から、ぬぷっと性器が引き抜かれる。 既に何人もの兵士が犯し中に出したその孔は、栓をするものが無くなればぱっくりと開きっぱなしになり、ダラダラと白濁を溢れさせた。 「……あ、…あー、嫌、だ。抜くな、も、挿れ、早く、う」 初めはあれ程集団での行為を拒んでいたのに、今はオルガ自ら腰をあげて尻肉を両手で割り、男を淫らに誘う。 その妖艶さに、まだ順番を待つ男達は生唾を飲み込んだ。 男でありながらこの色気が出たのは、デイトリヒが丹念に仕込んだからだ。 元々快楽に弱くマゾヒスト気味だったから、本人の資質もあったのだろうが。 次の男に挿入され、嬉しそうに喘ぐオルガを見て、デイトリヒは実に爽快な気分で盃の酒を煽る。 この男は完全に壊れた。 もはやかつての盾の英雄は、男狂いの淫乱娼婦以外の何者でもない。 後は飽きるまで犯し、取り返しがつかなくなるくらい汚した後、精液塗れの姿で生きたまま棺に詰めてイスタへ送り返すつもりだ。 椅子から立ち上がり、デイトリヒはオルガの顔の前に座る。 オルガは唾液と精液でベタベタになった口元を緩ませて、デイトリヒの股間に顔を埋めてきた。 「んふ、あ、デイト、リヒさま、あ、くだ、さい、ンア、貴方の、くださ、い」 「随分沢山咥え込んだが、誰のが一番良かった?」 「あ、あ、全部、い、ひあ、ちん×なら、なん、でも、い、い」 「ははは、素直な奴だ。世辞でも俺のだと言わんか」 光の無い、泥沼のような濁った目をしたオルガの唇に、自分の性器を飲み込ませながら。 復讐を成就した達成感に、デイトリヒは心からの笑みを浮かべた。 完

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