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最悪… 両手の紐を取ってもらった瞬間、俺はアヤちゃんの頬を両手でつねった。 「バカバカバカ!さいってー」 「お前だって気持ち良さそうだったじゃん」 「許さん…」 俺はアヤちゃんを睨んだ。 どうしてくれようか? そう考えていると… 「あー、臨時の総合司会めっちゃ疲れたなぁ。あのあと保健室で絆創膏探しに行く女子とすれ違ったんだよな」 「…!」 「写真撮影の放送なんてしなくても別のことで時間稼げたんだけどなー」 保健室に絆創膏を取りに来た女子は確かにいた。 あのとき俺と哀沢くんが保健室でヤッてて、保健室に入ってきた女子が哀沢くんファンで俺たちのベッドに近付いてきたんだ。 そのとき、アヤちゃんが臨時で撮影会の放送してくれたから助かった。 「しかも女子からのポーズ指定で、俺がルイに壁ドン顎クイされたしなぁ」 確かにあの女子たちそんなこと言って出てったけど、まさかアヤちゃんじゃなくてルイちゃんが壁ドン顎クイする側で指定とは… とにかく、あの放送がなかったら俺と哀沢くんがまぐわっているのがバレたかもしれない。 「愁弥も30分だけ自由時間あったけど、その時俺は司会で一緒にいれなかったんだよなぁ」 ああああ、もう! 「…今回は許す!今回はね!」 「だよな?」 そして俺はアヤちゃんを睨みながらセーラー服を脱いで着替えて更衣室を後にした。 後日聞いた話だと、この後アヤちゃんは再び更衣室で愁ちゃんとエッチしたらしい。 友達とヤッた場所でよくできるよなぁ。 本当に節操なしオオカミ男だ。

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