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番外編〜その2〜

「如月さん!俺と付き合ってください!」 校舎裏に呼び出されて知らぬ男子から告白された凪咲は心の中で(えー…!?)と叫んでいた。 女の子に間違われる程外見が可愛い凪咲だが…実際は男の子で性転換もしていない為、胸はないし下は……な状態である。 「えっと、何で僕?」 「可愛いって思って、男でも構わない!如月さんがいい!ってなったから!!」 相手の真剣な表情と声色に凪咲はドキッと来てしまい、少し考えてから相手を見つめながら笑い……。 ----- 「振ったのか」 「絶対後でやっぱり女の子が良かったって思うからね」 凪咲は告白を断り、保健室で佐野先生に報告をしていた。 差し出されたお茶を受け取り飲んでいると佐野先生が何か考えており、それに気づいた凪咲が「どうしたの?」と問いかけた。 「いや、如月って今まで人と付き合った事あんの?」 「あるよ!男も女も。僕は基本来る者拒まずなんで…普通に好きだなーって思った子とは性別関係なく付き合う」 そう答えると佐野先生は目を見開き驚いていて、凪咲は首を傾げた。 「何で驚いてんの?」 「いや、お前は…女の子になりたいじゃん、でも恋愛はどうか分からなかったからちょっと意外だなーって」 「恋愛はあんまりなー…話さないし」 お茶を飲み終わったと同時にコンコンとノック音が聞こえて入ってきたのは律で、それぞれに挨拶をすると凪咲の向かいに座った。 「何の話をしてたんですか?」 「如月の恋愛話」 佐野先生が答えると律は凄く興味津々な表情をしてニコニコ笑いながら凪咲の方を見てきた。凪咲は少し引いてしまった。 「いや、そんな目を輝かせたって…何も出ないよ」 「いやいや、凪咲の事は色々知りたいしね。今までどんな恋愛をしたんだい?」 凪咲は唸りながら考えだし、付き合った時の思い出が頭の中に流れてきたがどれも良い思い出ではなく俯いてしまった。 「女の子と付き合っても『ただの女子友達みたい』って言われるし男の子と付き合っても『やっぱり女の方が…』って言われて続かないんだよね…だから付き合ったのも中学2年の時が最後かな…」 「そうなんだ…じゃあ僕と付き合う?」 笑顔で伝えられた律の軽い告白に凪咲と佐野先生は同時に驚き、凪咲は顔を真っ赤にしながら首を横にぶんぶん振った。 「そんな激しく断らなくても…」 「いや、だって!…律は好きだけど…そういう恋愛感情はまだ…」 「じゃあ凪咲が好きになるまで待ってるよ」 「もう!!」 (こいつら、これでまだ付き合ってないんだよな……) そう思いながらお茶を飲む佐野先生だった。

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