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和樹×透 2-6

「――は……これ以上は、此処じゃ拙いから……続きは後で、ね」 蕩ける様な眼差しで言われ、透はこくりと小さく喉を鳴らした。 「たく……透何処行った? 和樹もいねぇし……。 そろそろ集合かけようかと……思……って、ナニやってんだ?」 すぐ近くでアキラの声がして慌てて距離を取ったが既に遅し。目の前に広がる光景にアキラは思わず苦笑いした。 「……ほーん。ガキどもの見張りもせずに、こんなとこに隠れていちゃつくなんて、随分大胆だなぁ」 「あっ、や、ちがっ、……いや、違わねぇけど! そのっ」 焦って否定しようとするが、上手く言葉が出て来ない。それどころか、和樹の指先が悪戯に脇腹を滑ったせいで、びくんと大袈裟に身体が震えてしまった。 和樹はクスクスと楽しげに笑うと、透の耳に口を寄せて、ちゅっと音を立てて軽くキスをした。 「アキラセンセー固い事言うなよ。ちゃんと仕事してるし……。生徒に見えるとこでは真面目にやるからさ、ちょっとくらい多めに見てくんない? あと少ししたら合流するんで。今ちょっと(主にマッスーが)いけない事情があるんだよねぇ……」 「~~~~ッ」 「たく、イチャ付きやがって。今日だけだぞ。つーか、早く戻ってこいよ」 呆れながらもそう言ってくれたアキラに感謝しつつ、透は恨めしそうに和樹を見やった。 そんな視線を受けても、和樹は余裕そうに笑っている。それがまた悔しくて、むすっと唇を尖らせた。 「――ばかっ、アホッ! エロガキッ!」 恥ずかしさを誤魔化そうと、透は思いっきり悪態をついた。 すると、和樹は一瞬きょとんとした表情を浮かべた後、吹き出すように笑って言った。 「フハッ、言うに事欠いてそれ? やっべ、マジ……マッスー最高じゃん」 「っ、うるせぇ!」 「ごめんって。でも、あんまりそういう風に言われると、もっといじめたくなるんだけど」 和樹の目がスッと細められ、透は思わず一歩後ずさる。 「くっそムカつく! お前なんか嫌いだ馬鹿っ!」 「はいはい、俺は大好きだけどね」 「な……っ!?」 悔しくて悪態を吐いたのにさらりと躱され、真っ赤になって狼惑している透を見て和樹はケラケラと声を上げて笑った。 そして、透の腕を掴むと引き寄せて額にキスを落とした。 その行動に更に顔を赤くさせると、和樹は嬉しそうに微笑んでもう一度キスを する。それから暫くの間、和樹はご機嫌な様子でずっとニヤついていたのだっ た。

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