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最終話(天使=悪魔は同じ意味だ! )※

呆然とする俺に、真白さんが話しかけてくるが、全く頭に入ってこなかった。 「…瀬戸さん、瀬戸さん? 瀬戸さん! 」 「えっ? あっ、はい? 」 「僕の話聞いてますか? 」 「すいません…頭が真っ白になってしまって…」 「僕も瀬戸さんが好きですよって言ってるんです! 」 「ま、真白さん、本当ですか? ドッキリとか、逃げた俺をからかってるとか? だって真白さん恋人いますよね? 手帳にハートマークが書いてたし…」 今更だが、思い出した! そういえば手帳のハートマークで落ち込んでたんだ! 「ハートマーク? ああ! あれですか? そっか、気づいたんですね? アハハ、さすが瀬戸さん、僕の事好きすぎですね! 」 面白そうに笑いだした、真白さんに、 「俺、やっぱりからかわれてました? 」 そうだよな、こんな上手い話ないよな… 「アハハ、違いますよ! 本当に可愛いな~と思って! 」 「全然可愛くないですよ、面白くもないし…」 少し拗ねた様に俺は呟いた。 「違いますよ、あれはわざと手帳落とすつもりだったから、あえて印つけたんです。 ヤキモチ焼かせたくて。 本当に気づくとは思わなかったですけど…」 (えっ? なんか、今シレッと凄い事言わなかったか? 手帳をわざと落とした? えっ? ) 真白さんは続けて、 「マークには気づくのに肝心な所は気づかないんだから。 ほら、わかりますか? 」 と、自分の手帳を見せてきた。 「ハートマークの日よく見てみて下さい! 瀬戸さんが運転する日のバスに乗った時と同じですよ! 」 「えっ? 」 改めてマジマジと見ると、確かに俺が家のカレンダーにつけた印と同じ日だった! 俺はビックリして真白さんを見た。 「これでわかりました? 僕も瀬戸さんが好きって? 」 「本当ですか? 本当の本当に? 」 まだ、自信が持てない俺は半信半疑で質問をした。 「あーもう! 本当に瀬戸さんってマイナス思考! これでわかりますか? 」 そう言って、真白さんは俺にキスをしてきた! 「シラフでもキス出来るんです! あなたが好きだから! 」 怒るように真白さんに言われて、流石の俺も理解した。 「は、はい。 わかりました! ありがとうございます! 」 「なんのありがとう、ですか? 」 「えっと、なんだろ? こんな俺を好きになってくれて? 俺の気持ちに答えてくれて? 」 んっ? どっちが正しんだ? 俺は告白して、真白さんにキスされて、でも告白する前に、真白さんにキスされて… 「いや、どっちでも大丈夫です! 真白さんが好きです! 俺の恋人になってくれますか? 」 「はい、もちろんです! ようやく言ってくれました! 待ちましたよ? 」 「そんなに…ですか? 」 「だって瀬戸さん、僕の事好きってダダ漏れですもん。 バスでチラチラ見てくるし、降りる時、僕の顔をマジマジと見るし、声かけると、わかりやすい位に、嬉しそうにするし。 誰だってすぐ分かりますよ? 」 (な、なんて事だ! 俺は必死で隠してたのに、こんなにダダ漏れだったとは、恥ずかしすぎる。) 「改めて言われると、恥ずかしいです。すいません、ビビりで…人に告白とかした事なくて…」 「えっ? もしかして付き合うのとか初めてですか? 」 「はい、何か至らなかったら言って下さい」 俺の言葉を聞いた真白さんは、めちゃくちゃ意地悪そうな笑顔をしてきた! この人はもしかして天使じゃなくて、小悪魔ってやつなんじゃ… 俺の予想は後で現実となる… __________________ どうも、瀬戸優です。 俺は今非常にピンチを迎えている。俺は今ラブホテルにいる。 なぜいるかって? それは俺が聞きたい! 俺のドーテー発言を聞いた真白さんが、ニヤリとしてここに連れてきたんだ! なんでこうなったんだ? こうゆう事は順番を得て…とかじゃないのか? それとも俺が疎いだけで、最近はお付き合い=ベッドインなのか? ちなみに俺は既にシャワーを浴びている。 ホテルに着いて、先に浴びてきてと言われた。真白さんは時間がかかると… まさかと思うが、本当にエッチするのか? 「クソッ! ビビってどうする! あんなに妄想してきたじゃないか! 予習通りにすればいいんだ! 」 俺は、真白さんを満足させるにはどうしたらいいか、色々頭を巡らしていた。 ガチャ 浴室の扉が開いた。 「あぁ…」 そこに居たのはシャワーを浴びて、ガウンを羽織っている真白さんだ。 少し濡れた髪に、火照った顔、メガネをかけてない! メガネなしもかなり可愛い! そして、ガウンの隙間から見える胸元と太もも! エロい!エロ過ぎる! 俺は抱き締めそうになるのを何とかこらえる。 (バカ! がっつくな! 盛ってるみたいで嫌われるぞ! ここは余裕をもった態度で、優しくベッドに誘導し…) 「て…うゎ! 」 何とか冷静になろうとしていた、俺に真白さんから抱きついてきた! 「ちょ、ま、真白さん? 」 抱きつきながら、真白さんが俺のガウンの中に手を入れてきた! 「瀬戸さん、僕もう我慢出来ないんです! 」 そう言って、真白さんは俺をベッドに押し倒した! そのまま真白さんが俺の上に乗る。 「瀬戸さん、硬くなってますよ? 」 ニヤッと笑って真白さんがキスをしてきた… いや、もう完敗です…俺の想像を遥かに超えてくるこの人には叶わない。 「ンッ…瀬戸さん…もっと…舌を吸って…ンッ…アッ…」 可愛い声でおねだりしてくる真白さんの要望に、一生懸命答える。 「アッ…いい…もっと…」 俺は一生懸命答えつつ、その先へと真白さんのガウンの紐を解く。 真白さんの肌に手を這わせ、ゆっくり撫でていく。 「アッ…そこ…くすぐったい…ンッ…」 正直、俺はいっぱいいっぱいだ! 興奮もしてるが、どこまでやるのが正解かも分からない。 ただ、真白さんの気持ち良さそうな顔を下から見てるのはマジでそそる。 「真白さん…綺麗だ…」 「アッ…瀬戸さん…ンッ…もっと…触って…」 その言葉に俺の興奮度はMAXになる。 (ヤバイ! ゾクゾクする! ) 「ま、真白さんの触っていいですか? 」 「ンッ…いっぱい…触って…アッ…ンッ…気持ち…いい…ハァ…ハァ…もっと…早く…ンッ…」 俺の上で気持ち良さそうにしている姿に俺のは痛い位、大きくなっていた。 「ンッ…瀬戸さんの…大きい…アッ…ンッ…僕…もう…ダメ…アッ…瀬戸さんの…ンッ…下さい…」 そう言うと、真白さんは俺のを握り自分のおしりに近づけて行く。 「えっ? ま、真白さん? 」 ビックリした俺の事なんて無視して、そのまま腰をおとした。 「アアッ!! 」 「ウッ! 」 「ふふ、入っちゃった…ンッ…」 「は、入っちゃったって、そんな急に入れて大丈夫ですか? 」 俺の調べた知識では、受けは痛いと聞いたぞ? 「ンッ…だから…お風呂で…アッ…ほぐしたんです…ンッ…」 (だから、お風呂が長いと言ってたのか…) 「もう…黙って…」 真白さんは俺にキスをしながら、自分で腰を振りだした。 「ウッ…そんな…急に…激しく動いたら…俺も…」 あまりの気持ち良さにアレコレ考えるのは辞めた! 俺は両手を真白さんの腰に当て、自分からも動き出すことにした。 「アッ…いい…もっと…早く…ンッ…ンッ…アッ…」 気持ち良さそうに喘ぐ真白さんは、本当に綺麗だった! 俺はこの体勢じゃあ我慢できず、真白さんの腰を支えグルッと回転して、正常位に変えた。 「アッ…瀬戸さん? そんな…急に…アンッ…激しいと…僕…ンッ…ンッ…おかしくなります…アッ…」 「なって下さい…乱れたあなたは綺麗です…クッ…ハァ…ハァ…」 「アッ…アッ…ンッ…アッ…」 「真白さん…俺…もう…クッ…」 「アッ…アッ…僕も…イキそう…アッ…ンッ…ンッ…アアッ!! 」 「ハァ…ハァ…」 俺はそのまま真白さんの上に覆い被さる形で果ててしまった。 こうして俺のドーテーは、恋人が出来た瞬間にあっさり卒業してしまった。 (予定では違ったが…まっ、いっか) 「真白さん、大丈夫ですか? 」 結構激しく動いたから、真白さんに負担をかけたか心配になってきた。 「大丈夫ですよ。瀬戸さんって結構ムッツリですね? 」 ニヤニヤ笑いながら、俺の首に腕を回しチュッとキスをした。 全然大丈夫そうだ… 「いや…すいません…あまりにも気持ち良すぎて、アレコレ触ってしまいました…嫌でしたか? 」 「真面目そうな人がそうなるなんてゾクゾクしますね」 この人は凄い… (っていうか、真面目のギャップは真白さんの方だ! いや、これも良いのだが…) 心の中でブツブツ呟く。 (天使のコスプレ姿しか想像して無かったが、小悪魔のコスプレも良いな! ) 「…さん…瀬戸さん…瀬戸さん? 」 「えっ? はい? 」 「また、上の空? 何を考えてるんですか? 」 「いや…ちょっと…すいません、なんですか? 」 「聞いてなかったんですか? もう1回しましょ? 」 「ええっ? ま、真白さん大丈夫なんですか? 」 まさか、ラウンド2があるとは思わなかった俺は素っ頓狂な声が出た! 「僕、まだ足りてないですもん! 早く…」 そう言って真白さんは俺のをくわえだした! 「ちょ…アッ…」 さっきイッたばかりの俺のは急にくわえられ、ビクビクする。 俺はすごい人と付き合ったのではなかろうか… まあ、それでも幸せなんだが… この天使の顔を持つ悪魔に翻弄される瀬戸優だった。 -------おしまい-------

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