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第1話 オメガ学級委員長はド変態

「ひゃっ!」 「え、大丈夫か?向原(むかいはら)」 「あ、すみません。大丈夫です。発表は以上です」  危なかった。まさか急にレポートの発表をさせられるとは…。  俺はオメガであるがゆえに、発情期中は抑制剤を飲んでいる。そのおかげで、発情期も問題なく日常生活を送れているが、発情期が終わると、その薬の副作用で性欲が爆発する。  今日は発情期後1日目で、性欲は最高潮に達している。いけないこととは思いつつも、後ろの窄まりに電源をオンにしたままのピンクローターを入れて、授業を受けているのだ。  こんな日は本当は登校したくないのだが、2学期最初の大事なレポートの発表があるため、休むことはできなかった。学年トップの成績を維持するためには、仕方のないことだ。 「ん……ふうー……」  ゆっくり、そっと座らないと、ピンクの暴れ玉が思いもよらない自身の内壁を刺激する。そこが自分の知らない性感帯の場合もあり、声が出てしまう可能性があるので、要注意だ。  先ほども発表が終わる直前、敏感な場所にローターが当たってしまい驚いた。動くときは慎重に、だ。 「りょう、さっきは大丈夫だったか?なんか変な声出てたけど」 「ああ、問題ない」  ――何でも完璧にこなす、冷静沈着な学級委員長  それが俺、向原りょうのみんなのイメージだと思う。このイメージを崩さないように、勉強も委員会も精励している。  自身のプライドの高さから、1番を目指しているというのもあるが、「オメガだと悟られないため」というのが大きな理由だ。 「それでは、次の授業は今回の発表を踏まえたディベートをする。各々意見をまとめておくように」  チャイムと先生の授業終わりの挨拶を聞くと、一斉にクラスメイトが席を立つ。 「ぁあ! ひゃっんっ…!」  皆が動く振動が自身の内側を熱くする。今ローターを抜いたら、身体中の水分が抜け落ちてしまうくらい、中は愛液でいっぱいだ。  幸い、机や椅子が動く騒音で、自身の喘ぎ声はかき消されている。  ただ、もう限界だ。これ以上入れ続けたら、制服にまで愛液が染み込んでしまう。  急いでトイレに向かって廊下を歩いていく。でも振動がローターを動かさないように、慎重に歩かなくては。  腰が引けたまぬけな歩き方になってしまっているが、これ以上下手に動いたら、自分の中の何かが爆発しそうだ。 「向原くん、さっきの発表のことで聞きたいことがあるんだけど、今平気?」 「あ、ああ。大丈夫だ」 (大丈夫ではない…! でも、話しかけられながら振動するローターをこっそり入れ続けるこの状況は、悪くない)

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