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第2話 もっとド変態がいたぞ

 もう限界だ。いくら発情期ではないとはいえ、ここまで性欲を高めて蜜を溢れさせていたら、オメガ独特の「惑わすにおい」が発せられてしまうかもしれない。オメガだと自ら知らせているようなものだ。 「んっっ!…っはあ!」  50分だけローターを入れるつもりが、もう1時間半も入れっぱなしだ。俺は、想像以上に同級生に慕われ、注目されているようだ。なかなかローターを抜く時間を確保できなかった。  無理もない。優秀なだけではなく、誰に対しても分け隔てなく接し、困っている人を見捨てない優しい心も持ち合わせている。何より、顔も良い。  そんな俺が、こんなド変態だとは誰も思わないだろう。自分にとって、授業中に自身の内奥にローターを入れることは、何にも変え難い快感をもたらす。  ただ、いつも以上に自身に滞在してしまったローターを抜いたら、何が起こるか分からない。あまり人が来ない、2号棟のトイレに行こう。 「っんぁ!っん……」  どんどん、声を我慢できなくなっている。とはいえ、トイレに着くまでは絶対に電源をオフにしないというマイルールは守りぬきたい。 「つ、着いたぁぁぁ…」  トイレに着くまでに何人かとすれ違ったが、幸い見知らぬ先輩などで、俺のことは気にも留めてなかった。今回もバレずに終わることができそうだ。  トイレの個室に入って、ローターの電源をオフにした。パンツを下ろすと、糸を引くようにべったりと愛液がまとわりついている。 ドンっ!!!!  ローターを抜こうとしたら、個室のサイドから何かがぶつかる音がした。 (誰だ!?) 「あぁ…ん、なつ…もう、だっめぇ…」  耳をそばだてていると、女性の喘ぎ声と、卑猥な軽快なリズムが身体に伝わってくる。 「あっ、もぅ…イクぅぅぅ!」 「……っイクぞっ」  隔てている壁が、激しく揺れたかと思うと、男女の「はあ、はあ、はあ…」といった息切れが大きく聞こえた。  …完全にセックスしとるがな。俺よりやばい奴らが隣にいる。  まあ、いい。昼休みの時間はまだ残っているので、この盛ったカップルがいなくなるのを待ってローターを抜くことにしよう。  パンツを履き直し、息を殺して待機することにした。  

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