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療養の時間:クリス③
「ランスからお手紙が来て……」
クリスが暗い声で切り出した。今日のレインは白くてゆったりとした深窓の令嬢のようなドレスにハーフアップというスタイルだ。
「もう返してって言われちゃったの」
「……正気に戻ったからか」
「お、教えてないよ? 元々短期の予定だったから」
レースのチョーカーを結びながらクリスがため息をついた。
「留学受け入れてれば、もっとレインと一緒にいられたかな。ボクさびしいよ」
レインに抱きつく彼の目には涙が浮かんでいる。レインとしてもここでの暮らしはそれほど悪くなかった。次はランスに何をされるかと思うと背筋が凍る。
「お願い、してみようかな……もう少し伸ばしたいって」
「あいつが聞くとは思えないけどな」
「うう……レインはさびしくないの?」
レインは不意の質問に瞬きした。
「……お前のところならずっといてもいい」
ホランに勝る国はないが。レインが答えると、クリスは分かりやすく頬を赤らめて喜んだ。やはりちょろい。
「じゃ、じゃあやっぱりお願いしよっかな! 延長ならそんなに図々しくないよね? まだ着せたい服とかあるし」
「何着作れば気が済むんだ」
「えへへ、だってレインはきれいでかわいいから……」
他の男に言われたなら腹が立つがクリスが言うと何も不快ではないのが不思議だ。純粋なのが伝わってくるからだろうか。
「よーし、ボクランスに言ってくるよ!」
「なにをですか?」
「きゃあぁぁぁ!」
クリスが跳ね上がってレインの後ろに隠れた。レインは苦虫を噛み潰した心地で来訪者を眺めた。
「お久しぶりですね、レイン?」
「らららランス! どうして」
「おや、手紙に書いたはずですよ。お迎えにあがると」
「み……最後まで読んでなかった……」
挑発が効いたかレインをめちゃくちゃにしてきたランスだったが、今は穏やかに見える。
「また戻ってこれたのですね。本当に強い方だ」
「……」
「ふふ、その姿なかなかお似合いですよ。クリスは器用ですね」
「あ、あは……ありがとうございます……」
「それで、私に何を言うつもりだったのでしょう」
ランスが首を傾げると、クリスは言葉に詰まってレインに抱きついた。どうも本人を目の前にすると喋れなくなるタイプのようだ。
「……もう少しここにいたい」
レインが代わりに述べるとランスが笑みを深めた。
「クリスのことも気に入ったのですね」
「虐めないからな」
「私も優しくしてあげるでしょう」
「酷い目にあわせた後にだろ」
「教育ですよ。甘やかすだけでは貴方は改心しませんから」
ランスは冷たく微笑むと腕を組んだ。思案している様子だ。
「正気に戻ったのならなおさら連れて帰ろうと思いましたがそうですね……クリスが自発的になるのは滅多にないことですし、大目に見てもいいかもしれません」
「! ほ、ほんとう……?」
「そのかわり」
ランスの瞳が怪しく光った。
「可愛らしくおねだりしてください」
「やだっ、これ怖いよぉ……」
目隠しされ手の自由を奪われたクリスが怯える。リボンを使っているので痛くはないだろう。
レインとクリスは貴族の坊ちゃんが着るようなショートパンツに着替えさせられ、ベッドの上でランスに鑑賞されていた。少年趣味なのは理解していたが仲間も手にかけるとは。
「嫌ならやめても構いませんよ。同胞を傷つけるのは忍びないですから」
「うう……」
心にもないことを。レインは椅子で寛ぐランスに胡乱な目を向け、震えるクリスのそばに寄った。用意周到に脚を返されたので久しぶりに自由に動ける。
「あいつは手を出さないから大丈夫だ」
「で、でも、見られるの、恥ずかしいよっ」
「俺だけ意識してろ」
クリスのやわらかな髪を梳くと少し怯えが薄まる。きっと気分が乗りさえすれば平気だろう。クリスが色魔なのはよくわかっている。
ランスを窺うと腹立たしい顔と目が合った。
「……じゃあ、触るからな」
「ん……」
そっと頬にキスをして愛撫を始める。素肌にガーターを着けた脚を絡ませ、シャツの上から体を擽る。浮いてきた乳首を柔らかくなぞるとクリスの口から甘い声がもれた。
「は、ぅ……」
レインは甲斐甲斐しくクリスに奉仕した。ほかの賢者なら内心悪態をついているところだが、レインの好きにされているクリスなら胸がすく思いだ。
「ん、ふぅっ……レイン……♡」
クリスが体をくねらせて刺激を求め出す。レインは手を伸ばし、ゆっくりクリスの股間を揉みしだいた。ランスは着衣をご所望なので面倒だ。
「あぅ♡ レイン、レイン……っ♡」
「ん」
密着して腰を押し付け合う。まるで自慰を知らない子供の遊びのようだ。きつく膨れた前をランスに見せつけるように動くと、微かな笑い声が聞こえた。
「レイン、も、ボクほしいよぉ……♡ さわって、なかいじってぇ♡」
焦らされたクリスが訴える。目隠しで感度も上がっているのだろう。ランスを窺うとにこりと笑って頷いたので、レインはパチリとサスペンダーを外した。
「あ……っ♡」
二人で下だけを脱ぐ。クリスは待ちきれない様子でかぱりと脚を開いた。小さな昂りを握り込むと細腰が跳ねる。
「ぅん♡ あ、ぁ♡」
ゆるゆると扱きながら香油の瓶を取る。期待にひくついたそこに指を滑らせるとクリスはいよいよ興奮して腰を揺らしはじめた。
「レイン♡ はやく、なかにほしいっ♡ かきまわしてぇ♡」
「慣らしてからな」
「うぅ、っあ♡ はあぁッ♡」
横に寝転び、クリスを抱くようにして後孔を解す。クリスが悶える様子にランスはご満悦のようだ。良い趣味をしている。
「おしり♡ おしりきもちい♡ スイッチ、おされてるぅ♡」
レインは聞きながら感心した。レインなら絶対言いたくないことを自分から口にしている。ランスに言わされるのが嫌いだったが今はクリスが全部担ってくれそうだ。
「ッ♡ たりない♡ たりないよぉレイン♡ レインのおちんちんほしいよぉ♡」
「ん……わかった」
蕩けた後孔から指を抜き、体勢を変える。ランスに尻を向けることになるのが嫌だがしかたがない。せめてもの抵抗にシャツの前側だけを捲って、レインはクリスの太ももを撫でた。
「じゃあ、入れるな」
「ん♡ ちょうだい、レインの♡」
「ッ……」
「あ♡ あ~……ッ♡」
嬉しそうにレインの昂りが飲み込まれていく。熱いうねりに腰が揺れた。
「あん♡ ん♡ レイン、レイン♡ きもちい♡」
「っ、ん……」
「ふぁ♡ あーっ♡ もっとぉ♡ もっとズボズボしてぇ♡」
水音と嬌声に浮かされながら腰を振る。乱れたシャツから覗く赤い突起を撫でてやると腸壁が搾り取るように動いた。
「く、っ」
「あッ♡ ちくび、ぃ♡ いっしょ、きもちい♡ もっと♡ おしりつかれてッ♡ ちくびいじられるの♡ すきぃッ♡」
挿入の快感を得ながら、疼く自分の体を誤魔化す。別にレインは弄られるのが好きなわけではないのだ。クリスがあんまり気持ち良さそうだからつられているだけだ。
絶頂に向けて快楽を追っていると、椅子の軋む音が聞こえた。そしてすぐにレインの腰に手が添えられる。
「は……っ、なに」
ランスが微笑みながらレインに腕を回した。手は出さないはずではなかったか。乱入するとはなんて大罪人だ。
「おい、っ♡」
ランスは黙ったままレインの胸をさすった。疼いていたところに欲しい刺激を与えられて思わず体が悦ぶ。
「あ♡ あ♡ レイン♡ もっとぉ♡」
「っ♡ ま、あ……ぁっ♡」
快感に引けた腰をランスが押し戻し、さらに乳首をカリカリと引っ掻く。レインは板挟みになって逃げ場がなくなった。
「く、ふ♡ やめ、っ♡ ぁ♡ あ……♡」
ランスが吐息で笑い、レインのシャツをたくしあげる。止める前に指がレインの後孔に侵入して、頭がぱちぱちと弾けた。
「~~~っ♡」
「ふあぁぁ♡」
たまらずクリスの中で果てる。しかし抜くこともできず、絶頂の後の過敏なままレインはクリスの肉壺とランスの手淫を受けることになった。
「まっ♡ とめ♡ っ♡ ……ッ♡」
「あ♡ レイン♡ とまんな♡ びくびく♡ してぅ♡ レインのおちんちん♡ きもち♡」
「ぅあ♡ ッ♡ ぁ♡」
遠のいていた感覚がまざまざとよみがえる。あっという間にレインは後孔の刺激で絶頂した。指で中を開かれる感覚に腰が震え、クリスを喜ばせる。
「もう少し楽しみましょうね」
もはや力が抜けてクリスに覆い被さる体勢のレインに、ランスは愉快げに昂りを突き入れた。
「ッ♡ あぁぁ……ッ♡」
犯される快楽を享受しながら、その揺さぶりで再びクリスを犯すことになる。久しぶりに腹の奥を抉られた快感はひとしおで、レインの喉からは酷く甘い声が溢れた。
「ひゃん♡ おしり♡ またぁッ♡」
「ひ♡ だめ、だめぇ♡ ッ♡ うぁぁ♡」
二人分の嬌声を聞きながらランスが愉悦に浸る。
「ああレイン。クリスは目隠しでわかりませんから、ちゃんと説明してあげないと」
「っ♡ せつ、めっ♡」
「そう。貴方が今、何をされているのか」
ランスの昂りが腹奥を穿つたびにレインの余裕が削れていく。
「う♡ ぁ♡ クリ、スっ♡」
「あ~っ♡ ズボズボ♡ とまんな♡ またイくぅッ♡」
「ほら、早く」
「ひぅ♡ ぁ♡ おれぇ♡ ランス、にっ♡ おか、されてっ♡」
「だめですよそんなんじゃ。クリスはちゃんと言ってくれてるでしょう?」
咎めるように乳首を潰されて、レインは理性を溶かした。
「っ♡ おれ♡ ランスのちんちんにッ♡ おしり、ズボズボされてるっ♡ ぅ♡」
「それだけ?」
「っあ♡ ち、ちくび♡ ちくびもぉ♡ こりこり、されてる♡」
ランスの動きが早くなり、レインはクリスと折り重なって喘いだ。
「あ♡ あ♡ あ~ッ♡」
「おく♡ ッ♡ ふか♡」
「ああ……かわいらしいですよ二人とも」
ランスの一人勝ちだ。好き勝手犯され続けて、絶頂を繰り返すクリスとレインは喘ぎ声しか出せなくなった。
「も♡ イけないぃ♡ あ、あぁぁぁッ♡」
「だめ♡ もうッ♡ だめぇぇぇっ♡」
多幸感に包まれ、レインはクリスと抱き合って果てた。
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