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第18話
妊娠中のルカの献身ぶりは、驚くほどだった
定期的に来てくれる検診には、必ず同席
お腹が大きくなるにつれ簡単にはいかなくなった着替えも側仕えをさがらせてルカが手伝ってくれた
味覚が変わってしまった僕の好みを自分で研究して厨房にたって食事係を困らせてたみたい
お腹が大きくせりだしてから立つと下腹部から何かに引っ張られるような感覚がする
侍医の方に聞くと良くあることなので心配しなくていいそうなのだが
歩くとき自然に腰を落としてがに股になってしまう
そうすると脚の付け根が痛くてたまらない
ベッドの上に脚を広げて楽な姿勢をとって下腹部を擦る
1週間前より下がってきたような気がするお腹の膨らみ
朝方から、ズキズキするけど耐えられない痛みじゃない
股の下に手を持って行くと穴が昨日より大きくなっている
「...赤ちゃん、早く出て来て――パシャン」
「ひっあっ!」
大きな何が割れる音がして股の間から生暖かい大量の液が流れてきた
「トアさん!どうなさいましたか!?」
部屋の扉の前に立っていた見張り番の人が悲鳴を聞きつけ扉から中に顔だけを出した
「ん、ん、ルッカ、皇子を呼んで下さい」
「はい」
とりあえず、急に強くなった痛みに堪えなきゃ
先生は、股の間の穴が拳くらいになったら力入れてもいいって
「でも、痛いっ!あっ――!んぅぅ...」
「トアッ!」
「あっ、ル......カあっ!?」
ルカが入って来て丸まっていた僕は、仰向けにされる
「トア、力を抜け。ほら」
穴の入口やお臍の下のところをサラッと撫でられる
「あっ、くすぐったぃ...あふっん」
「そのまま。破水が先だったのか」
ハスイ?わかんないけど、ナカを大きなものが圧し拡げてくる
「あっ!?あぁぁ」
「どうした?」
「おっきぃのが拡げてくるっ」
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