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第11話

「近頃、自分磨きに精を出しているようだな」 「まぁね......で、なんなのさっ。呼び出して」 皇子が手だけで『来い』と命令する 仕方なく近づいて行くと急に手を引かれてポフッと皇子の胸に着地 服越しにでもわかる無駄のない筋肉 1日中執務室で書類ばかり処理している人の身体とは思えないほど引き締まった身体 久しぶりの感触に僕の中で熱を持った何かが込み上げてくる感覚に少し動揺する 「なっ、なに?」 「誘惑してみろ」 「はっ!?どうして?」 「『どうして?』その質問は、妥当じゃない。お前を寝室(ここ)に呼ぶ理由は、1つであろう?」 ま、ヤることといえば1つなんだけど......なんだよ誘惑しろって...... 「不服そうだな」 「そりゃっ――」 ハラッ 体勢を変えようと皇子の胸に手をつこうとするとザックリ開いた胸元の布がずれて肌が露になる 瞬間、強く欲しいと思った 「欲しいか?」 「っ!」 笑われているのが判る 欲しいのなら、誘惑してソノ気にしてみろと やってやろうではないかっ!

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