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第3話
「ふうん……んっ」
優しい口づけは次第に深い口づけへと変わり、互いの口腔内で舌を絡ませあった。
「嫌じゃないだろ?」
「うん、嫌じゃなかった。もっとアスターとこうしていたいかも」
そう希望を口にすると、アスターは再び口づけを再開する。始めは軽く啄むようなキスだったが、ディープなものに変わる。
その口づけは今までの経験の中で一番虜になりそうなキスで、身体がとろけてしまいそうなぐらいだった。
こんな姿、万が一誰かに見られでもしたら嫌だな。
「そうだ。この島の真ん中にまで続く、水中の道があるんだ。アスターついて来て。ここは波も強くなったり流されてしまうかもしれないし、怪我をしているんだ、ゆっくり身体を休めなきゃ」
先導して泳ぎ始めると、後ろからアスターもついて泳ぐ姿が見えた。長細い川のようになっている部分を通り抜け、さらに泳ぎ進めると、大きな岩と岩の間にそこだけくり抜いたようになった部分がある。
それをくぐると、プールになっているような海水が溜まった所と、陸上に行く為の階段とスロープもあった。
「満月の日は完全な人型になれるから、その日はこの階段を上がって、陸で過ごしたりも出来るんだ。上にはベッドもあるよ。沈んだ船から引き上げてここに運んだらしい」
「そうか、すごいんだな、ルカの国は。こんな島がいくつかあるのか?」
僕はうーんと考え込んだ。機密事項かもしれないし、勝手に言っちゃっていいのかな。ちょっと濁しておこう。
「うん、いくつかね」
「ここに来たら誰の目にも触れずにルカと過ごせそうだな。あと三日で満月だ。それまで二人きりで過ごそう」
アスターは、僕に抱きつくと深いキスをしてきた。舌と舌を絡ませて互いの唾液も混ざり合い、くちゅっ、くちゅっと、リップ音がした。そして、腰に腕をまわし、耳元で囁く。
「人型になるまで待てない。ここで今交わろう」
「そんな、いきなり! 出会ったばかりだろ」
出会ってすぐにそんな事するとか……もうちょっと慣れてからにしてほしいよ」
「俺は今すぐが良い……ルカはどう? 俺じゃ駄目か? なあ?」
僕、押しに弱いんだよな、こんな風に言われると断れる自信がないな。情けないけど。
「ルカ、無理矢理は嫌なんだ。お前が欲しい」
色を孕んだ目でじっと見つめつつそうお願いされてしまうと、もう、断るなんて出来なくて。
「わかった…………来て」
覚悟を決めてそう答えた。すると、アスターは僕を抱いたまま、階段の前まで連れていく。そして僕の手を階段につかせた。
「ここにつかまっててくれ。ほら、俺の、もうこんなになった」
少し後ろに振り向いてアスターの局部を見ると、ムクッと反そり立った男根が目に入る。僕たち人魚族の局部は普段は泳ぎの邪魔になるから、ぴったりと目立たない大きさで下腹部に張り付いていて、営みの時だけ膨らんで行為が出来るようになっている。
でも。えっ、ちょっと待って。あんなに大きいの? 僕の中に入るだろうか……それに僕は初めてで。
「ちょ、ちょっと待って。サイズ大きすぎだよ、僕初めてなのにそんなの無理だと思う」
少し怖くなり、腰が引けた。
「大丈夫、ゆっくり優しくするさ。約束する」
「本当? 信じてもいいの?」
もう一度軽く口づけを交わしたあと、僕の後ろにぴったりと下半身を密着させ、片手で僕の右乳首をきゅっと摘まんだ。
「あっ……ん」
「そのまま力を抜いて俺に任せとけ。大丈夫だ、約束したからな」
乳首を触られてそちらに気を取られている間に、後孔に何か大きなものが当たる感じがした。トントンと軽く叩くようにして。
その後で、硬い男根を後孔の入り口に少しだけ入ってくるのが分かった。アスターのそれは温かで、海水よりも熱を帯びており心地よかった。
「大丈夫、俺だけを感じていろ」
「う、うんっ!」
アスターはゆっくりと時間をかけてナカに徐々に入ってくる。水の中だから余計にアスターの男根を締め付けているようで、辛い。
そしてなんとか壁の狭い部分まで入れ終わったようだった。
「ルカ、まだ会ったばかりだけど、お前のことが好きだ。ここまで我慢したけど、もう奥まで入りたい、いいか?」
痛いのは苦手だけれど、僕も早く受け入れたかった。
「いいよ、奥まで来て! 僕のナカでアスターをもっと感じたいっ!」
アスターは、僕が言葉を言い終えるや否や、僕の内部の壁を一気に突き破った。
「んんっ! 痛っ」」
「痛くしてすまない。でも、すぐ気持ち良くなってくるから」
アスターはそのまましばらく動かずに我慢してくれて、僕の痛みを少しでも和らげようとしてくれた。
「うん、もう大丈夫。動いてよ」
「じゃあゆっくり動かすから痛かったら言えよ?」
「うん」
アスターがゆっくりと腰を振り、優しく上下へと動く度、僕のナカの壁が良い具合に擦れた。
「あ……あっ、ああっ!!」
口からそう声が漏れる。
「痛みがなくなったみたいだな。なら、今度はもっと気持ちよくさせてやるよ」
そう予告した通り、それからはもっと抽送を早め、身体の奥深くまで二人で繋がった。大きく身体を打ち付ける度に波がチャプチャプと音を立てる。
「ああっ……はぁん……いい、気持ちいい……アスターのが熱い!」
段々と身体もナカにあるアスターのものも熱く硬くなって行き、頭もぼんやりとしてくる。
「ナカに出してもいいか?」
「……う……ん」
僕の返事を聞くと、よりいっそう力強い動きとなり、最後にドンと奥を突くと、腹のナカに温かなものが広がって行き、僕を満たしていった。
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